フィリピン・ルソン島南部にあるマヨン山の火山活動が活発化している。同国の火山地震研究所は1月22日、警戒レベルを5段階のうち上から2番目の「4」(危険性の高い噴火が近い)に引き上げた。政府は山頂から半径8キロを危険地域に指定、住民らに避難を呼びかけている。朝日新聞などが報じた。
同国のテレビ局が、山頂付近が白い噴煙に覆われている様子を報じた。周辺住民も避難を始め、国家災害調整協議会によるとすでに約2万6000人が避難した。死傷者は確認されていない。
マヨン山では1月中旬、溶岩の流出が確認され、警戒レベルを3に引き上げていた。
CNNによると、マヨン山は首都マニラの南東約330キロにある活火山。世界の中でも特に活動が活発な火山として知られ、1616年以来、47回の噴火を繰り返し、2014年にも数千人の住民が避難。2013年には登山家5人が噴火に伴う岩石の落下で命を落としたという。
最も被害が大きかった1814年の噴火で、少なくとも1200人が死亡している。