フランスのオレロン島で7月4日、1羽のニワトリ「モーリス君」を巡る裁判が開かれ、話題になっている。近隣から「ニワトリの早朝の鳴き声がうるさい」と訴えられたのだ。
海外メディアによると、訴えられたのは、ニワトリのモーリス(Maurice)と飼い主のコリンヌ・フソー(Corinne Fesseau)さん。オレロン島にバケーションホームを持つ夫婦から、「ニワトリの朝の鳴き声で眠れない」と訴えられた。
モーリス君の飼い主であるコリンヌ・フソーさんは出廷後、「ここに35年住んでいますが、今まで誰からも不平を言われたことはありません」とCNNに話し、「田舎は未だに田舎であり、ここに住むならニワトリの鳴き声を許容しなければなりません」「私はフランス中のニワトリを守りたい」と語った。
今回の裁判は、ただの「変わった裁判」ではなく、フランスのシンボルとされる「ニワトリ」と、島でバケーションホームを持つ「都会人」の対決として、フランスの田舎と都会の分断を象徴しているとして注目されている。
フランスの英語ニュースサイトThe Localによると、フランスでは田舎にバケーションホームを持つ富裕層が増え、このような対立が増加し、田舎の従来の生活が危機に晒されているという。
「今回問題になったのはニワトリでしたが、次は何でしょう?カモメ?風の音?私たちの訛りでしょうか?」とオレロン島の市長はAFPに話した。
ニワトリのモーリス君はたくさんのサポートを得ており、CNNによると約12万人から支持を示すオンライン署名が集まっているという。
判決は9月5日に発表される。