愛媛県今治市の松山刑務所から受刑者の男が脱走した事件で、広島県警は4月30日、広島市南区の路上で身柄を確保し、逃走の疑いで逮捕した。
逮捕されたのは平尾龍磨受刑者。脱走した4月8日から20日間以上、周辺の島で窃盗を繰り返すなどしながら、逃走を続けたとみられる。逮捕までの主な経緯は次の通りだ。
4月8日:平尾受刑者が刑務所から脱走。近くの民家から車が盗まれ、広島県尾道市の向島で発見される。
9日:愛媛県警が、単純逃走容疑で指名手配し、顔写真を公開。尾道市を中心に捜査。
10日:上川陽子法務大臣が、閣議後の記者会見で「近隣住民や国民に多大な迷惑を掛けたことを、心から深くおわびする」と陳謝。
事件発生〜13日:向島の民家や車から現金や衣類などが盗まれる窃盗被害が計7件発生する
4月14日、15日:尾道市などを会場とした自転車イベント「グラン・ツール・せとうち2018」が中止。
4月15日:山下貴司法務政務官が今治や尾道の住民に謝罪
16日:向島で平尾受刑者に似た男の目撃情報が複数寄せられていると報じられる。
17日:上川法相が、尾道市向島の全ての保育園、幼稚園、小中学校に刑務官を配置すると発表。
18日:向島で現金5万円が盗まれる車上荒らしが起きる。
24日:向島北部の向東町の防犯カメラに、不審な男が映っていたことが確認される。
26日:向島で不審な衣服や寝袋が見つかる。
30日:広島市南区の路上で、平尾受刑者に似た男の身柄を確保。本人と認めたため、警察が逃走の疑いで逮捕。