田中将大に「英語を覚えろ」と解説者が差別発言⇒ファンが非難「MLBは世界最高の選手たちのホーム」

田中将大投手がレッドソックス戦に先発した際、アメリカ国内テレビの野球解説者が田中に対し、「(英語の)野球用語を覚えろ」と苦言を呈した
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Jun 6, 2017; Bronx, NY, USA; New York Yankees starting pitcher Masahiro Tanaka (19) talks with Yankees catcher Gary Sanchez (24) during the fourth inning against the Boston Red Sox at Yankee Stadium. Mandatory Credit: Adam Hunger-USA TODAY Sports
USA Today Sports / Reuters

大リーグ・ヤンキースの田中将大投手が6月6日、レッドソックス戦に先発した際、アメリカ国内テレビの野球解説者が田中に対し、「(英語の)野球用語を覚えろ」と苦言を呈した。田中の登板中に投手コーチがマウンドへ向かうとき、通訳者を帯同していたためだが、この解説者の言葉に批判が殺到。解説者は一転、謝罪へ追い込まれた。

ワシントンポスト」によると、謝罪したのは、64歳のジェリー・レミー氏。レッドソックスの球団殿堂入りを果たしている元内野手で、中継をしていたボストンのテレビ局「NESN」では野球解説者を務めている。

レミー氏は6日の試合で、田中の通訳を務める堀江慎吾氏がコーチとともにマウンドに向かった際に、「田中が通訳をつけていることを忘れていた。私はこれ(通訳のマウンド帯同)を、禁止すべきだと思う」などと述べた。

理由を問われると、レミー氏は、「(英語の)野球用語を覚えろ。すごく簡単な話だ。長時間が経っているのだから、投手コーチと投手の会話は簡単に理解できるだろう」などと答えた。

2013年にMLBは、通訳者がマウンドに帯同することを認める規則を設けていた。レミー氏の発言には「人種差別だ」などの批判が殺到した。

あるTwitterユーザーは「レミー氏はもはや、実態を把握していない」などとツイート。「私たちはMLBが、世界最高の選手たちのホームになることを願っています」などと述べた。

「私たちはMLBが、世界最高の選手たちのホームになることを願っています。MLBには(野球という)一つの言語があります。それは卓越しています」

「ジェリー・レミーさん、WTF(「何だとふざけるな」の意味)は野球の言葉です。 野球は国際的なスポーツで、障壁を開放するのに役立ちます。あなたのようなひどい人種差別者だけの、狭いものにするものではありません」

これに対し、試合を放送したNESMは7日、「NESNはジェリー・レミー氏の意見に同意しません。ジェリーとも話しましたが、彼はこの発言を後悔しています。ジェリーのコメントに不快な思いをされた方に、心から謝罪します」との声明を出した。レッドソックスも同日、「昨夜放送された試合中のジェリー・レミー氏の発言には同意できない」と発表。レミー氏も、発言を謝罪した。

昨夜のテレビ放送中の私の言葉で不快となった方々に、心から謝罪します