マーケティング自動化の先で僕らは何を考えるべきか? ウェディングフェスに見る『体感』の重要性

「あぁ...ユーザーの顔をちゃんと見れてなかったなぁ」と『体験』させられました。
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ども ナカムラです。

先日ちょっとした仕事の絡みで、十数年ぶりにウェディングフェスというものに行ってきました。で、これがかなり刺激的&衝撃的だったのでレポートです。

「マーケティング」って言葉にずいぶん振り回されてたなー...と、色々考えさせられたんです。いやマジで。

進むマーケティングの自動化とユーザーの心理シナリオ

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唐突ですが、最近『マーケティングオートメーション』て言葉を、かなりよく聞かれるようになりました(IT業界だけだとは思いますが)。

これって、ザックリ言ってしまえば人力じゃどーもならない細か過ぎる売り込み作業をシステムにやらせちゃおうって流れのこと。

例えばユーザーのシナリオを想定して、「カートに商品を入れたけど買わなかった人」への追っかけメールを出したり、そのメールを開いたけどURLをクリック "しなかった人" へのリマーケ広告を掲出したり...。

『普通に人間がやったら面倒すぎてできないこと』をシステムにやらせれば自動化できるじゃん!みたいな話なんですね。

いや、コレ自体は素晴らしいことだと思うんです。確かに売上効果も上がりますし。

でもそんなことばっか考えてると、ついつい僕らWebのマーケティングを担当する人達が忘れてしまいがちなことがあるんじゃないかな?と。

それを今回行ったウェディングフェスで見せつけられたような気がしたんです。

重要なのは『情報』よりも『体験』という話

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百聞は一見に如かず。昔の人は上手いこと言ったもんです。もう本当にそうだなと。

どれだけコンテンツを磨いても、どれだけ写真を上手く撮っても、そしてそれをオートメーション化してシステムに追っかけさせても。

結局、たった一回の『体験』に『情報』は勝てないんですよ。

今回行ってきたテイクアンドギヴ・ニーズの『TRUNK BY SHOTO GALLERY』というオサレ会場で行われたウェディングフェスでは、まさにこの『体験』を提供することに思いっきり振り切ってたんですね。

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ただ飯食ってドレス見て終わり!じゃなく、会場全体を『体験』できる超オシャレワークショップが会場のあちこちで

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こちらは小物?のワークショップ。

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なんと門は開けっ放し。カンタンな受付だけすれば誰でも入れるため、女の子同士でフラッと立ち寄るなんてケースも多いみたいでした。

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もう会場中で「かわいいー!」の声が上がりっぱなし。

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僕自身、本にブログに あれこれ書き殴るライターの一人として。

あるいは本業のWebディレクターとして。

様々なサービス・商品をWeb上のコンテンツとしてユーザーに届ける努力をしてきたつもりです。

つもりなんですが、改めて考えなおしてみると「あぁ...ユーザーの顔をちゃんと見れてなかったなぁ」と『体験』させられました。

ユーザーの属性を絞って、行動をシナリオ化して、仮説を立てて、構造化した情報をニーズの最大化するタイミングに合わせてリーチさせて・・・。

もうね、何か自分で言ってて「格好わる!」と思っちゃったんです。

ユーザーの顔も行動も、商品やサービスすら「知っているけど見たことがない」という事実

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Webって便利です。自分は一歩もお店に行くことなく商品が買えるし、情報は探そうと思えばいくらでも手に入れられる。

オートメーション化が進めばより効率がよくなるでしょうし、キモの情報をコンテンツとして適切に発信してくことができれば様々な問題が解決すると思います。

何度も言いますが、僕はコレ自体は万々歳です。インターネット大好きっ子なんで。

でも、より効率化され様々な物事が数字で追えるようになっていく過程で、いつの間にか『自分が体験した事のないサービス』をグロースハックとかオートメーションとか格好良い言葉で飾ってぶん回してたような気が...するなぁ...と。

確かにデータは把握しています。

SNS上での評判や風潮も読めています。

ユーザーの心理状態に関する仮説もバッチリ。

確かに数値は改善した...けど?

でも、当のユーザーに会ったことが無かったんですよね。

それどころか、(モノによりますが)商品そのものだって情報としては知っているけど、実際には触ったことが無い...なんてケースも。

こんなんがマーケティングなのか?もっと見るべきものがあるんじゃないか?と、そんなことを華々しく楽しげなウェディングフェスの片隅でオッサンが一人で考えていたわけです。

体感そのものをコンテンツにすることで「ファン」と「憧れ」にリーチする

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今回、『TRUNK BY SHOTO GALLERY』がやってのけた事ってつまりそういうことだと思うんですね。

自分たちの強みであるオリジナルウェディング(既成品を選んで作るのではなく、文字通りコンセプトから式のスタイル、小物、装飾にいたるまで自分たちでつくり上げるスタイル)の楽しさやワクワクを直接体感してもらう。

そしてそのために場所を開放し、実際の式準備でやるような小物作りやデザイン、ヘアメイクなんかをワークショップとして設営する。その日のためだけの内装を作り上げ、リアルな空気感を魅せる。

写真見てもらえばわかると思いますが、多分これ準備だけで途方も無い手間と時間と人件費が吹っ飛んでると思います。

で、恐らく効率だけを求めるなら...

  • 素敵な写真を撮ってLPを作成して
  • LP誘導用の広告を打ってリマーケして
  • フォームのEFOを仕掛けてCVRを向上させて
  • 実際のフェスは食事会と見学程度にする

こんな感じでドライにやっちゃうのが一番「契約成約率」の面ではカンタンだし事例も多いし失敗しにくいし目先の利益にもなりやすいはずなんです。

でも、彼らはそうはしなかった。

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推論ですが、多分「早く結婚しなきゃー!」なユーザーには上述のような "とりあえず情報を与える" のスタイルで問題無いんだろうと思います。

が、まだそこまで結婚(アクション)を意識していない(通常であればターゲット外)の人達に『ライトな体感』をコンテンツとして与えていく。

そうすることで、「いつかここで結婚したい」みたいなファン心理を生み出してるんだろうなーと感じました。

確かに情報オンリーでのリーチも、上手く設計すればユーザーの意思決定を促すところまではできる(かもしれない)。

でも、ユーザーに「想定実行プランを伴う憧れ」なんてものを持ってもらうためには、情報だけじゃ足りないんですよ。多分。

それこそ、ユーザー自身の『体験』と、その体験に伴う理想の書き換えが必要...ってことなんだろうなーと。

情報を提供するのではなく体験を書き換える。

それを達成できているからこそ、この『TRUNK BY SHOTO GALLERY』には朝イチから外まで行列ができちゃったりするんでしょうね。

初めて見ましたよこんな光景。

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コンテンツにファンを作るって、こういうことだよね。なんて、自分に言い聞かせることになったウェディングフェスな日曜日でした。

Webって囲いの中だけのセミナーじゃなく、リアルなマーケットに触れるイベントも勉強になるもんですね。

ではまたー。