人材採用・入社後活躍のエン・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木孝二)が運営するミドル層専用の転職求人サイト『ミドルの転職』( https://mid-tenshoku.com/ )上で、サイトを利用している35歳以上のマネジメント経験があるユーザーを対象に「人材育成」についてアンケートを行ない、523名から回答を得ました。以下、概要をご報告します。
■調査結果 概要
★ 部下の育成に自信がある男性は76%、女性は73%。
★ 部下を育成する上で気をつけていることは「コミュニケーションを多くとる」「なるべく部下に考えさせる」「部下の話をよく聞く」。
★ 部下を育成する上で困った経験は「仕事に対する価値観が違う」「自分自身が忙しく、育成する余裕がない」。
★ 今後も人を育てる立場につきたい男性は84%、女性は82%。
■調査結果詳細
1:部下の育成に自信がある男性は76%、女性は73%。(図1)
「部下育成に対して自信はありますか?」と伺ったところ、76%の方が「自信がある」(「とても自信がある」「どちらかと言えば自信がある」)と回答しました。
【図1】部下育成に対して自信はありますか?
2:部下を育成する上で気をつけていることは「コミュニケーションを多くとる」「なるべく部下に考えさせる」「部下の話をよく聞く」。(図2)
部下を育成する上で気を付けていることを尋ねたところ、第1位は「コミュニケーションを多くとる」(70%)。 「コミュニケーションを多く取ることで、部下の人間性が知れ、それぞれに合った指導を行なうことができる」(39歳女性)、「報告・連絡・相談がしやすい環境を作るために、日ごろのコミュニケーションを大切にしている」(46歳男性)、「会社の方針やビジョンをズレなく浸透させるために、話しかけるように心掛けている」(52歳男性)など、部下との信頼関係の構築のために自ら声を掛けて歩み寄っている方が多いことが見受けられます。
第2位は「なるべく部下に考えさせるようにしている」(68%)。「指示待ちになってしまわぬよう、自主性を養うため」(36歳女性)、「部下の考えたことを否定せずに尊重することで、自ら動くようになる」(42歳男性)、「責任を持たせることで、成長実感が持てて自信に繋がる」(52歳男性)など、部下を尊重し主体性を伸ばすために実践されている方が多いようです。
第3位は「部下の話をよく聞く」(61%)。「部下の悩みや要望など現状把握をすることで、任せる仕事が変わってくる」(38歳男性)、「不満やストレスなど、健康状態やメンタル面など、些細なことも察知したいため」(48歳男性)、「部下が女性の場合、よく話を聞いてあげないと男性以上に不満が溜まりやすく、マネジメントが難しくなる」(56歳男性)など、ケアやフォローを目的に部下の状態を把握している方が多いことが分かりました。
【図2】部下を育成する上で、気をつけていることは何ですか? ※複数回答可
3:部下を育成する上で困った経験は、「仕事に対する価値観が違う」「自分自身が忙しく、育成する余裕がない」。(図3)
部下を育成する上で困った経験を伺うと、多かった回答トップ2は「仕事に対する価値観が違う」(33%)、「自分自身が忙しく、育成する余裕がない」(28%)でした。「効果的な叱り方がわからない」(16%)、「効果的なほめ方がわからない」(8%)など育成テクニックが分からない方よりも、「中途採用で入社した社員が増え、価値観を統一するのが難しい」と悩む方や、育成だけに向き合えないプレイングマネージャーが増えていることが見受けられます。その他にも人材育成における失敗談も紹介します。
【図3】部下を育成する上で、困った経験は何ですか? ※複数回答可
人材育成における失敗談
◯20代で管理職になり年上の部下を持ったが、遠慮して指摘ができず組織の成果が出なかった。 年齢関係なく責務と割り切り、しっかり指導・管理をしなければならない。(36歳男性)
◯期待している成果と部下の能力にギャップが生じた時、能力不足を責めてしまった。スキル不足は上司の責任であると気付き、部下のスキルを的確に把握と期待している成果とのギャップを埋められるような施策を取るように考え方を変えた。(41歳男性)
◯中途採用で入社した部下を即戦力だと期待し、若干放置をしてしまった。気付くと前職の仕事の進め方を持ち込んでミスをしたり、一般常識が欠けていてクレームを起こしたりと予想外の出来事が重なった。初めにコミュニケーションを重ねておけばと後悔した。(49歳女性)
◯部下がミスしたことに感情的に怒ってしまい、部下自身が失敗することを恐れ、マイナス思考に陥ってしまった。それ以来、自分の職務権限内であるにも関わらず、事あるごとにいちいち確認してからでないと行動できないようになってしまった。(55歳男性)
4:今後も人を育てる立場につきたい男性は82%、女性は73%。(図4)
「今後も人を育てる立場につきたいと思いますか?」と伺ったところ、84%の方が「はい」と回答。男女別に見ると、男性は84%、女性は82%と、女性よりも男性が人を育てる立場につきたい方が多い結果でした。男性は企業の業績貢献や経営観点で、女性は自己成長や将来のキャリアを見据えて人材育成の経験を積みたいという声が多く見受けられます。今後もを育てる立場につきたい具体的な理由もご紹介します。
【図4】今後も人を育てる立場につきたいですか?
今後も人を育てる立場につきたい理由
◯人手不足で知識や技術の継承ができない状態。会社の未来の為に伝承したい。(35歳男性)
◯一人で会社への貢献は限界があるが、長期的な利益の為に若手の育成は不可欠。(37歳男性)
◯自分の学びや経験を若手に伝えることで、会社の業績アップに繋がるから。(41歳男性)
◯人を育て自分自身も成長するし、若い社員から教えられることもあるから。(44歳男性)
◯人が育つことが組織や会社の成長に繋がり、それに寄与できることがやり甲斐。(50歳男性)
◯一人では出せない結果も、仲間を育てて一緒に達成できた時の喜びが大きい。(36歳女性)
◯キャリアアップしていく上で、マネジメントスキルは必須であるため。(43歳女性)
◯部下を育てながら、同時に自己成長を感じることが多いため。(45歳女性)
【調査概要】
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:『ミドルの転職』( https://mid-tenshoku.com/ )を利用するユーザー
■有効回答数:523名
■調査期間:2017年1月30日 ~ 2月28日
【関連記事】
【関連サイト】