「死ぬ前に、スター・ウォーズ新作を観たい」余命わずかの男性のため、ディズニーが特別上映会を実現

「フォースがあなたと共に、そして私たちすべてと共にありますように」

「スター・ウォーズの完結編を死ぬ前に見たい」。1人の男性の願いがディズニーを動かした。

12月20日に公開される、スター・ウォーズシリーズ最新作「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」。

しかし、あるスター・ウォーズファンの男性は、その公開日まで生きるのが難しいだろうと診断された。

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ローワンホスピスが、男性と男性の家族のために開いたスター・ウォーズパーティー
Twitter / Rowans Hospice

男性は、イギリス南部パーブルックにある「ローワンホスピス」に入院している。

「スカイウォーカーの夜明け」はスカイウォーカー家物語の完結編とされ、多くのスター・ウォーズファンが公開を楽しみにしている。 

しかしホスピスによると、男性は末期疾患を患っていて12月20日まで生きているのが難しいと見られていた 。

ホスピスは11月26日、「男性の願いを叶えてくれる人を知らないか」と、Twitterで呼びかけた。

「私たちのホスピスには、スター・ウォーズの大ファンの患者がいらっしゃいます。だけど、12月20日の公開日まで、時間は彼を待ってくれなさそうです。彼は、スター・ウォーズの完結編 #スカイウォーカーの夜明け を幼い息子と見たいと願っています。もしこの願いを叶えてくれる人をご存知の方がいたら、その人に彼の願いを届けてくださいませんか」

このツイートが多くの人たちによって拡散された結果、ウォルト・ディズニー・カンパニーのボブ・アイガーCEOにも届いた。

スター・ウォーズのストーリーは通常、公開日前に外部にもれないよう厳重に管理されている。

しかしアイガー氏は「スカイウォーカーの夜明け」を男性と彼の家族に特別に鑑賞してもらうと、11月29日に発表した。

 「感謝祭の今日、私たちディズニーは #スカイウォーカーの夜明け をローワン・ホスピスの患者さんと彼のご家族に見ていただくことにしました。フォースがあなたと共に、そして私たちすべてと共にありますように!」

ホスピスがツイートしてから4日後の11月30日、ディズニーの従業員がホスピスを訪れ、特別鑑賞会が開かれた。

従業員が持ってきたノートパソコンで、男性とその家族がともに新作を鑑賞した、とホスピスは報告する。

「今朝、ディズニーからジョナサンさんという素敵な男性が、重要な映画が入っているノートパソコンを持って、私たちのホスピスにいらっしゃいました。そして、患者さんは息子さんと一緒に #スターウォーズ #スカイウォーカーの夜明け を鑑賞しました」


ルーク・スカイウォーカーを演じるマーク・ハミル氏もこの出来事をツイート。ディズニーやアイガー氏に感謝を伝え「私よりも同作を先に見たことで、ぜひ優越感を味わってほしい」とコメントした。

鑑賞会後、ホスピスが発表したステートメントで男性は「素晴らしい思い出を作ってくれた全ての人に感謝したい」と述べた。

「私はスター・ウォーズの大ファンです。いま私は、とてもつらく恐ろしい状況にいます。そんな時に、1977年からずっと待っていた映画を見られないと考えた時のつらさといったら!」

「(鑑賞できたことが)今でも信じられません。もしこの気持ちを説明するとしたら、百万ポンド当たったと言われたようなものです」

男性の妻も、助けてくれた人たち全員に永遠に感謝したいと伝えた。

「この数日に起きた出来事は、驚くべきものでした。ふとした会話をきっかけにして、信じられないような親切が集まったのです。スター・ウォーズコミュニティは、本当に素晴らしいです」

Twitterで最初に呼びかけたのは、ローワンホスピスでヘルスケア・サポートをしているリサ・デヴィーズさんだ。

デヴィーズさんはTwitter上で起こった大きな動きは「言葉を失うものだった」と述べ、「実現させるために山を動かしてくれた」と、助けてくれた全ての人たちに心からの感謝を綴った。

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。