アメリカ・カリフォルニア州で6月8日、ブドウ畑の送風機の中で身動きが取れなくなっていた男性が、2日ぶりに救出された。
ソノマ郡の保安官事務所によると、同事務所はサンタローザのワイナリーの近くに不審車両が停まっているという通報を受け、現場に向かった。
保安官代理が該当車を確認したものの、中には誰もいなかった。しかし、近くにある農場施設に帽子が置かれているのを見て調べに行ったという。
「そこで発見したのは帽子以上のものだった」と保安官事務所は説明する。
一体何が起きたのか
保安官代理が目にしたのは、ブドウ畑の送風機の中にはまってしまった男性だった。
男性は送風機に登って中に入り、そこで動けなくなったまま2日間過ごしていた。保安官代理は消防署に応援を頼み、無事救出した。
送風機の中に入った理由について、男性は「古い農業機具のエンジンの写真を撮るのが好きだったから」と説明した。
しかし保安官事務所は「取り調べを進めたところ、身動きが取れなくなっていた農業用具は古いものではなく、男性は覚せい剤のメタンフェタミンを所持していた。そのため送風機に登った理由は未だ謎に包まれたままだ」と述べている。
2日間送風機の中にいた男性は病院での治療が必要だったため、保安官事務所は男性を逮捕しなかった。
しかし不法侵入と薬物所持、執行猶予中の違反行為で起訴する予定だとしている。
幸いにも男性の体調は回復に向かっているという。
保安官事務所は「市民が通報してくれなかったらさらなる悲劇が起きていたかもしれない、どうか元気になって今回の経験から学んで欲しい」とつづっている。