【マレーシア】海外就職から1年経った経験者がホンネを語る!給与、生活、キャリア......

現地採用としてマレーシアで働き2年目に突入した方々にインタビューをさせていただきました。

こんにちは! 日野恵美です。

今回は、現地採用としてマレーシアで働き2年目に突入した方々にインタビューをさせていただきました。

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現地採用という雇用形態でアジア就職を成功させる実例が増えてきてはいますが、就職後の生き方を垣間見る機会はこれまでなかなかありませんでした。 

そこでマレーシア就労2年目のおふたりに、今思うことや今後やりたいことなどを赤裸々にお話しいただきます!

ホンネで語る座談会、開始!

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マレーシアに来られた経緯は?

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私は以前、高校の英語教員をしていました。

グローバル人材育成に力を入れている学校だったのですが、これからグローバル人材として社会に出て行く生徒たちに指導をする一方で、自分自身に社会経験がないことや、コミュニケーションとしての英語とは何か、外国人として働くとはどういうことなのか理解を深めたいと思い、学校を退職、来馬しました。

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欧米やシンガポールでの就労ではなかったのですね?

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約17.5億人いる英語人口のうち、約78%が非ネイティブ・スピーカーなんです。一口に英語といっても米国/英国だけの選択肢だけではないと思いました。そこでアジアの中で話される英語に興味をもち、どうコミュニケーションするのか自ら体験してみたかったんです。 

シンガポールで働いた場合は、経済的な面から住む場所がルームシェアに限定されるのが嫌だったので、選択の幅があるマレーシアにしました。

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住みやすさ/住みにくさってどんな時に感じる?

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マレーシアにいるとアウェイ感を感じる場面が実に少ないんですよね。

例えば、こっちの人たちの体格は日本人とそんなに変わらないし、顔もアジア系だから極度な違和感もない。たいていの場所で英語が通じるし、マレー語もアルファベット表記だから読めることは読める。

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道路標識の単語とかは自然と覚えちゃいますよね。これがもしタイとかベトナムだったら、まずはあの馴染みのない文字を習得しなきゃ話にならないでしょう。

あとは多民族国家ならではかもしれませんが、自分と見た目や話す言語が違っていても誰も何も気にしないところは気が楽。

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分かるー! 私も日本に一時帰国して電車に乗った時、周りが全員日本人だったとこに逆カルチャーショックを感じました。

住みにくい点は、自宅からコンビニが遠いこととアマゾンが進出してないことかな。

日本での働き方に疑問を感じた

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G君のバックグラウンドを教えてください。

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新卒で入社したIT企業でインフラエンジニアとして働いていました。元々IT分野が好きだった上に仕事としても向いていたみたいで、同期の中でも早いうちから色々な仕事をさせてもらえました。

ただ、毎月コンスタントに40~60時間ぐらいは残業していたし、休日出勤や夜間作業も結構ありました。そんな中でも「お客様のためにも自分がやらずに誰がやる!」くらいの気概で仕事に邁進していました。 

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それが、その後うつ病を発症された、と?

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そうなんです。仕事でも色々な事情が重なって、体力的にも精神的にも限界の状態になってしまって。自分でもコレはマズいと思いながらもどうすることもできず、ある朝ベッドから起き上がれなくなった。3ヶ月間の休養で運良く順調に回復し無事に職場復帰できたものの、「この先同じ環境にいても消耗するばかりなんだろうな」と強く感じたことから、以前から興味があった海外での就職を視野に入れるようになりました。

その結果、復職から1年もしないうちに転職して、マレーシアで働き始めました。 

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マレーシアを選んだ理由は?

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以前旅行で来た時に、日本に帰りたくない、ここにもっといたい、この国なら住める、と直感的に思ったことが大きかったです。

転職活動の際にはタイも候補にしていましたけど、先に第一希望のマレーシアで内定をもらえたので今の会社に決めてしまいました。

海外就職のリアル、お給料のホンネ

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ぶっちゃけお給料はどんな感じ? 収入と支出のバランス、また貯金とかお金の管理はどうしてる?

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今暮らすのに困ることはないけれど、年収を日本円に換算すると「やっぱ少ないよな......」と思うのが正直なところ。

先々のことを考えると、歳出入のバランス考えて生活しなきゃと日々思います。

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今の職場は、とにかく経験を積むという観点と平均的なお給料だったから決めたけれど、三分の一が家賃に消えていくのは正直辛い。

20代は何よりも経験を得ることを重要視していたが、30代を目前にしてお金のことをよりシビアに考えるようになってきた。

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駐在員と現地採用の違いって何だと思う?

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駐在員は決められた期間がある、日本に帰任するというゴールがある点。

だから、決められた期間内にいかに成果を出すかという人と、いかに穏便に過ごすかという人に二極化されている気がするな。

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駐在員の人に対して劣等感は感じたことはないけれど、同じことをやっても駐在の方が自分より断然高い給与をもらっている現実にどうしてもやるせなさを感じる瞬間はあります(笑)。彼らがそのぶん不自由の身なのは分かっているつもりですが......。

あとは「現地採用のその後のキャリア」を考えると、ロールモデルになるような人の成功例が、まだ圧倒的に少ないよね。

マレーシア就職を楽しめる人とは...?

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マレーシアで就職して良かったと思う人がいる一方で、就職してもすぐ帰ってしまう人もいると思う。

自分が2年目に入ってもマレーシアで働き続けている最大の成功要因は何だと思う?

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仕事が合う/合わないは大きな要素になると思う。 

あと、自分の時間をどう使うかも大きいように思います。日本にいる時よりも時間的な余裕はできると思うので。僕はひとりで過ごすことに何の苦も感じないタイプだけど、そうではない人がこちらでの趣味や友達とか見つけられずにいたら、それは結構辛いかも。

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成功要因は、当たり前のことだけど日本に固執しないこと。

食事や衛生環境、働き方などは当然日本のほうが整っているでしょ。ここでいかに日本と比べず、現状を受け入れることが大切。 

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今の職場はどう? 転職を考える時はある?

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今は日系企業で働いているのですが、日系企業の海外法人って、意外と、気配り、根回し、飲みニュケーション、曖昧な指示、暗黙の了解といった日本の労働文化が濃縮されていることもある気がする。僕はこういった要素はわりと得意なほうなので、自分の持ち味を活かす意味でも今の会社は向いているとは思うけど......、やっぱり転職も考えています。

「海外に出て働きたい」という目標は来た時点で達成されたから、次はもっと自分の裁量で仕事を進められるようなポジションを得たいですね。

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海外に出ると一見自分がアップグレードしたように思えるけれど、仕事の力量はダウングレードしてしまう場合もあると思う。

1年経つと仕事も私生活も一巡して、全体像が分かるんですよね。「あれ。次の1、2年もこんな感じが続くの?」と思った時に、それを変えたいと思いました。今は転職サイトに登録して求人チェックをし始めたところです。

海外就職、の次にあるもの

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これからの直近1~3年後のキャリアプランは?

G君はIT分野のスキルをもっと磨きたいって話してたよね。それはアジア/日本、どちらで?

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マレーシア以外の他の東南アジア諸国が候補です。

IT技術の知識と経験に加えて東南アジア数ヶ国の就労経験がある強みをかけ合わせたら、結構希少価値の高い人材になれるのではと考えています。

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Mさんはどうですか?

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次は欧州で働いてみたいです。大学時代に英国文学を専攻していたこともあり、イギリスに興味があります。

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将来は、仕事もプライベートもどうしていきたい?

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特定の国や会社にしがみつく必要もなく、自分が選んだ場所で得意分野を活かして自分の好きなやり方で働ける、そんな人生を送りたいです。

そのためには、無駄なことに時間や労力を使っている暇はありませんね。

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将来は日本をベースに生活することも考えています。

ただ、将来日本に戻っても海外との接点はもち続けたいし、社会人経験のある先生×東南アジアというキーワードができたから、何か見つかるかな!

インタビューを終えて

駐在員とは違い、ローカルスタッフとも役割が異なり、日本人としての働き方を求められる現地採用者。

G君の「『現地採用のその後のキャリア』を考えると、ロールモデルになるような人の成功例が少ない」という言葉の後に、「これからは私たちがロールモデルになっていく世代だよね」という会話が続きました。

ぜひ2~3年後にまたお会いして、どんな選択をしてどんなキャリアを築いているのか聞いてみたいと思います。

ご協力くださったMさん、G君、本当にありがとうございましいた!

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ライター

日野 恵美/Megumi Hino

1987年5月25日生まれ。東京都出身。神田外語大学韓国語学科卒業後、物流商社にて4年間勤務。ラーメンからミサイルまで扱う幅広さと、世界とつながる商業輸送という分野が好きで国際輸送のプロフェッショナルになるべく、2015年に来馬。好きな言葉は「Think globaly,Act localy」。

週刊ABROADERSは、アジアで働きたい日本人のためのリアル情報サイトです。海外でいつか働いてみたいけど、現地の暮らしは一体どうなるのだろう?」という疑問に対し、現地情報や住んでいる人の声を発信します。そのことによって、アジアで働きたい日本人の背中を押し、「アジアで働く」という生き方の選択肢を増やすことを目指しています。

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