女性教育の権利を訴えるパキスタンのマララ・ユスフザイさん(17)が2012年に銃撃された事件で、パキスタン軍は9月12日、襲撃犯グループの10人を逮捕したと発表した。反政府武装勢力パキスタン・タリバン運動(TTP)の下部組織に属するメンバーで、TTPのファズルラ司令官の指示を受けたと供述しているという。時事ドットコムなどが報じた。
軍によると、犯行グループの1人は事件直後に身柄を拘束され、その供述に基づいて他のメンバーの潜伏先が割り出された。10人全員はマララさんの故郷、北西部スワト地区出身者だった。
軍は犯行に使われたとみられる銃や、暗殺対象者22人の名前を記載したリストを押収。反テロ特別法廷で裁判にかける見通し。
(時事ドットコム「マララさん襲撃犯を逮捕=事件から2年-パキスタン」より 2014/09/12 22:33)
パキスタン軍は、ファズルラ司令官がアフガニスタン東部に潜伏しているとみて、アフガン政府に引き渡しを求めている。
マララさんは、TTPによる女子教育の抑圧を訴えていたため、2012年10月、パキスタン北西部スワト地区で下校途中にTTPに頭部を銃撃され重傷を負った。事件後、TTPが犯行声明を出した。
マララさんは事件後、奇跡的な回復を果たし、イギリスを拠点に世界中で女性や子供の権利の向上を訴える活動を続けており、2013年はノーベル平和賞の候補としても名前が挙がった。
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