9月22日 金曜日 天気:晴れ 肌:万全の体制
すっぴん月間も半分が過ぎ、あと約1週間で終わりを迎えようとしている。
会社以外の友人や知り合いに自分の「1カ月すっぴんキャンペーン」を少しずつ打ち明けるようになった。
そういう時に、よく言われたのがこの言葉だった。
「みんなすっぴんでいいじゃん。ありのままが一番いいよ」
この言葉は、一見優しさに溢れている。
毎日化粧しなきゃって思っている人も、ホッとするかもしれない。
しかし、私は少しだけ違和感があった。
一番引っかかったのは、「ありのまま」という言葉だった。
発言者は、女性が素顔で過ごすことを「ありのまま」と表現しているが、本当にそうなのだろうか。
ここで抜け落ちてしまっているのは、女性には「メイクをしたい」という純粋な気持ちもあるということだ。それだって「ありのまま」の気持ちのはず。
性別関係なく、今日はちょっとおしゃれしたいとか、かっこよく思われたいとか、感じることがあると思う。
それらの気持ちを無視して「すっぴん=ありのまま」と「ありのまま観」を押し付けるのは、すべての人にメイクを強制するのと同じだ。
すっぴんで自分らしさを感じる人もいれば、メイクをして自分らしさを感じる人もいる。
どちらにしろ、自己表現なのだ。
だから、私はこのチャレンジを通して「ノーメイク」をすべての人に強制したいわけではない。
当たり前になっているメイクを問い直すことで、自己表現としてのメイクを追求していきたいからだった。
シンプルに、「メイク」と「ノーメイク」で分けられる問題ではない。
面倒くさいかもしれないが、メイクを普段しない人たちに伝えたいのは、メイク=悪、すっぴん=善というわけではないということだ。その逆も。
メイクやすっぴんを選択する人が、誰からも強要されることなくその選択肢を選びとれることが一番大事だと思う。
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ハフポスト日本版でエディターとして働く私(27歳)は、2017年9月いっぱいを「ノーメイク」で過ごしました。仕事も、プライベートも、あえてメイクを塗らないことで見えてきた世界を、1カ月間少しずつ書き留めていきました。これから平日朝7時ごろ、順次公開していきます。
第6話:女が「女装」することの快感。
ハフポストでは、「女性のカラダについてもっとオープンに話せる社会になって欲しい」という思いから、『Ladies Be Open』を立ち上げました。
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