民進党の前原誠司元外相は8月26日、民進党本部で記者会見し、9月15日投開票の党代表選に立候補することを表明した。代表選にはこのほかに蓮舫氏が出馬表明しており、事実上の一騎打ちになる見込み。産経ニュースなどが報じた。
2人の主張は、憲法改正と次期衆院選での野党共闘との2つの点で大きく異なっている。それぞれ出馬表明などの場で何を語ったのだろうか?また、自身が民進党の顔として貢献できる点についてどう語ったのか。これを読めば1分で理解できます。
■憲法改正:積極派の前原氏、消極派だが「変えないとは言ってない」蓮舫氏
「憲法改正は必要」前原誠司氏
私は、憲法改正は必要だと思います。
(憲法改正を考える | 前原誠司より 2016年02月08日)
「社会不安や閉塞(へいそく)感をどう取り除くかが最大の政治使命だ。憲法改正は最優先課題とは思っていない」と指摘。戦力不保持をうたう9条については「9条そのものが立憲主義の観点に立てば、最も不安定な条文だ」と述べ、改正が必要との考えを示した。
(【民進党代表選】前原誠司元外相が出馬表明 「私も旧民主党政権が失望招いた戦犯の1人」「共産党と組むのは野合だ!」(1/2ページ) - 産経ニュースより 2016.8.26 16:34)
「9条絶対守る」でも「変えないとは言ってない」蓮舫氏
「9条は絶対に守る」としつつ「(国会の憲法)審査会が動いたら積極的に参加する」
(蓮舫氏、民進党代表選に出馬 共闘継承、改憲議論の姿勢:朝日新聞デジタルより 2016年8月5日19時12分)
我々も憲法を「一文字も変えてはいけない」とは言っていません。
(蓮舫氏、都知事選への出馬は「ありえません」 当確後のインタビューでバッサリ(動画)より 2016年07月10日 23時40分)
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■次期衆院選での野党共闘:批判的な前原氏、継続の蓮舫氏
「野合だ」前原誠司氏
次期衆院選における野党共闘について「次は政権選択の選挙であり、内政や外交、安全保障など考え方の違うところと組むのは野合だ」と述べ、基本政策の違う共産党との連携に否定的な考えを示した。「基本政策を民進党がしっかりと打ち出し、協力のできるところ(政党)と協力するのが大事だ。初めから政党の数合わせを考えるなら、大局を見失う」とも述べた。
(【民進党代表選】前原誠司元外相が出馬表明 「私も旧民主党政権が失望招いた戦犯の1人」「共産党と組むのは野合だ!」(1/2ページ) - 産経ニュースより 2016.8.26 16:34)
「基本的枠組み維持」蓮舫氏
蓮舫氏は会見で、次期衆院選に向け、共産を念頭に「政権選択選挙で、綱領や政策が違うところと一緒に政権をめざすことはあり得ない」と明言。一方で、野党間の選挙協力については「これまでの基本的枠組みは維持」するとし、継続する姿勢を示した。
(蓮舫氏、民進党代表選に出馬 共闘継承、改憲議論の姿勢:朝日新聞デジタルより 2016年8月5日19時12分)
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■なぜ自分が代表にふさわしいか
「戦犯の一人として」前原誠司氏
「私も旧民主党政権が国民の落胆と失望を招いた戦犯の一人だ。深い反省に立ち、そのことを身に染みて分かっている人間が中心となり、政権を目指すべきだと考えた」
(【民進党代表選】前原誠司元外相が出馬表明 「私も旧民主党政権が失望招いた戦犯の1人」「共産党と組むのは野合だ!」(1/2ページ) - 産経ニュースより 2016.8.26 16:34)
「ユーモアがある」蓮舫氏
「私は岡田克也代表が大好きです。ただ、1年半一緒にいて、本当につまらない男だと思います」と冗談交じりに発言。
その上で、「人間はユニーク(ユーモア)が大事です。私にはそれがあると思います」
(蓮舫氏「岡田代表が大好き。ただ、本当につまらない男」 民進党代表選に向け会見より 2016年08月23日)
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現在の岡田克也代表に肯定的な蓮舫氏は主流派、否定的な前原氏は非主流派と呼ばれている。しかし、非主流派の細野豪志氏は、朝日新聞デジタルによると「蓮舫氏は党を一つにしてくれる人だ」と蓮舫氏を支持する姿勢を見せている。
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