「人々が、愛する人を失ったことを嘆いているときに、なぜ私はこの舞台に上がって、楽しく踊っているのでしょうか?」
11月14日の夜、マドンナが世界に音楽の力を見せた。
世界ツアー「レベル・ハート」のスウェーデン・ストックホルム公演のステージ上で、マドンナがパフォーマンスを中断し、観客に13日のテロ犠牲者と、その遺族に向けた黙祷への参加を求めた。
「この公演をここまで続けてきたことは、私にとってとても大変なことでした。そして、起きたことを忘れません」とマドンナは語ったが、感情の高ぶりから声が途切れていた。「私には、この時間を使って伝える必要があります。あの悲劇を……、昨夜フランスで起きた、貴重な命を無駄に奪った行為を」
パリのテロ事件を受けて、マドンナは公演を続けることを誓い、そうしなければ、犯行グループの勝利を認めることになると発言した。
「人々が愛する人を失ったことを嘆いているときに、なぜ私はこの舞台に上がって、楽しく踊っているのでしょうか?」と、彼女は観衆に尋ねた。「彼らがしたいことが、これなのです。彼らは、私たちを黙らせたいのです。私たちを、意気消沈させたいのです。ですが、私たちはそうはさせません。彼らの思い通りにはさせません」
あるとき、このポップスターは観衆のなかに分け入り、涙を拭くティッシュを求めた。
黙祷の後、彼女は「ライク・ア・プレイヤー」を歌い、観客に一緒に歌うよう求めた。数千もの携帯電話によるイルミネーションに彩られ、マドンナは明らかに、観客からあふれる感情に感動していた。
「世界を変えるには、常日頃から他人への接し方を変えることです」と彼女は言った。「私たちはすべての人類に尊厳と敬意をもって接していかなければなりません」
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
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