スイス・ダボスで1月23〜26日の日程で開催される世界経済フォーラム(ダボス会議)で24日、フランスのエマニュエル・マクロン大統領がアメリカのドナルド・トランプ大統領のTwitterでの発言をあてこするような冗談を言ったことで、話題となっている。
マクロン氏は完全に雪国と化したダボスの風景を振り返りつつ、「温暖化が起こっているなんて本当に信じられないくらいですね。幸いなことに、今年は地球温暖化懐疑論者がひとりも招待されていないようで嬉しい限りです」と皮肉り、会場の笑いと拍手を誘った。トランプ大統領は26日に演説を行う予定で、スイス各地では反対デモが起こっている。
問題のトランプ大統領のTwitterでの発言とは、2017年12月29日に投稿されたもの。当時アメリカは、一部の地域でマイナス40度を記録する大寒波に見舞われていた。
「東海岸では、観測史上もっとも寒い大晦日になりそうだ。おそらく我々は、あの古き良き地球温暖化のために私たちの国――他の国ではない――が注ぎ込もうとしていた何兆円かを、少しばかり使えるんじゃないだろうか。あったかくしろよな!」
23日には、米メディア「CNN」などによって、トランプ大統領が就任後初めて招待する国賓にマクロン大統領を選んだことなどが報じられた。
アンゲラ・メルケル独首相やテリーザ・メイ英首相との関係が良好でないトランプ氏にとって、同じ経済界出身であるマクロン大統領は、ヨーロッパ首脳陣の中でも「気が合う数少ない相手」とれさていたが、今回の件で、温暖化政策に関する両者の立場の違いが改めて鮮明となったかたちだ。
ハフポスト・フランス版より翻訳・加筆しました。