マケドニアの国名をめぐり、長年対立してきたギリシャとマケドニア両政府が6月12日、 マケドニアの国名を「北マケドニア共和国」に変更することで合意した。AFP通信などが報じた。
27年間の国名論争に終止符を打つ可能性がある一歩に、マケドニアのゾラン・ザエフ首相は「歴史的な解決策」とし、ギリシャのギリシャのアレクシス・チプラス首相は「偉大な外交的勝利であり、歴史的な機会だ」と述べた。
外務省によると、マケドニアは1991年に旧ユーゴスラビア連邦から独立。
その際に憲法上の国名を「マケドニア共和国」と名乗ったことで、隣接するギリシャが反発。「マケドニア」がギリシャ古来の由緒ある名であることや、この名称を使うのはギリシャ北部のマケドニア地方に対する「領土要求の野心を示すもの」として、反対していた。
マケドニアは、EU(ヨーロッパ連合)とNATO(北大西洋条約機構)への加盟を望んできたが、この問題のため、加盟交渉が開始されずに現在まで至っている。
NHKニュースによると、今回の国名変更でギリシャのチプラス首相が、加盟を後押しすると表明。
EUのドナルド・トゥスク大統領は、両国の首相の名前をあげ、「あなたたちは不可能なことも可能になると示してくれた 」とTwitterに投稿した。