ロキソニンの「重大な副作用」に腸閉塞などを追加 厚労省が指示

専門委員の意見も踏まえた調査の結果「改訂することが適切」と判断しました。
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独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)は3月22日、解熱鎮痛薬「ロキソプロフェンナトリウム水和物」の使用上の注意について、厚生労働省が「重大な副作用」の項目に「小腸・大腸の狭窄・閉塞」を追記するよう、改訂指示を出したと発表した。医療用医薬品「ロキソニン錠60mg」「ロキソニン細粒10%」などが対象となる

PMDAによると、過去3年における副作用の症例のうち、小腸・大腸の狭窄・閉塞関連の症例は6例。このうち、因果関係が否定できないものが5例あり、「専門委員の意見も踏まえた調査の結果、改訂することが適切と判断した」という。

これに伴い、厚生労働省は一般用医薬品「ロキソニンS」などにも、同様の副作用の例を追記するよう指示。発売元の第一三共は「使用上の注意」の一部を改訂すると発表した

■解熱鎮痛剤「ロキソニン」とは?

第一三共によると、ロキソニンシリーズは1986年に当時の三共が医療用医薬品「ロキソニン」として承認を取得し、発売している医薬品。解熱鎮痛成分の「ロキソプロフェン」が配合されている。「ロキソニンS」は医療用医薬品の「ロキソニン」と、成分、成分量、添加物、錠剤の大きさ、剤形などいずれも同じだという。

■腸閉塞とはどんな病気?

コトバンクによると「小腸や大腸がふさがり、内容物が通過できない状態」のこと。食べ物などが詰まって腸がふくらみ、突然の激しい腹痛や吐き気・嘔吐などが起こるという。ほとんどの場合「絶食・絶水・補液し安静にすることにより治る」とされるが、腸の張りが強くなった時には「鼻から管を通し胃や腸の内容物を排出する方法がとられる」と説明。これらにより効果がない場合や緊急の場合に限り、開腹手術をするという。