「もういらないから」「飼えないから」。安易な理由で、まるでモノのように扱われて命を失っていく動物たちがいる。生後6週間の子猫、グレイシーもそうなっていたかもしれない。
グレイシーは、イギリス北ウェールズにあるゴミ埋め立て処分場に捨てられていた。地元のトラック運転手ポール・ギブソンズさんに7月24日にダンボールに入ったグレイシーを発見したとき、小さな子猫はすっかり衰弱していた。
グレイシーを放っておけなかったギブソンズさんは、猫保護団体「キャット・プロテクション」に連絡して、ゴミ処分場に捨てられている子猫がいるがどうしたらいいか尋ねた。
ギブソンさんとグレイシー(CP Library)
グレイシーをキャット・プロテクションに連れて行くことにしたギブソンさん。トラックに乗せてもらうと、グレイシーは安心したのかダッシュボードで寝てしまったという。
(CP Library)
キャットプロテクションの広報担当者は、グレイシーが連れてこられた時の様子をハフポストUK版にこう語った。
「子猫は拾ってもらったことに心から感謝していたんでしょう。命の恩人の肩から降りようとしませんでした。体は冷えきって、とてもお腹を空かせていました。片方の目は治療が必要でした」
グレイシーの治療をしたキャット・プロテクションのアサートン&ウィガン支部は、これまで多くの捨て猫を保護してきた。しかし、ゴミ処分場に捨てられていた猫は初めてだという。
キャットプロテクションは、グレイシーのように捨てられた猫たちが、つらく悲しい運命をたどっていると憂う。
「グレイシーは家庭ゴミと一緒に捨てられたようです。信じられないほど恐ろしく、無慈悲な行為です」
「猫は、不妊手術をしないとたくさん子供を産み、その結果望まれない子猫たちが誕生します。そういった子猫たちは、グレイシーのようにひどい扱いを受けてしまうことがあります」
「グレイシーはまだ良い方かもしれません。同じようにゴミ捨て場に捨てられて、その存在に気付かれないまま命を失う猫たちもいるでしょう。本当につらく悲しいことです。グレイシーが生き残ったのは、まさに奇跡です」
キャット・プロテクションは、グレイシーを引き取ってくれる家庭を探すことにしたが、最終的にギブソンさんが引き取ることにした。キャットプロテクションで治療を受けて体調を回復した後、グレイシーは命の恩人の家族になる。
(CP Library)
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ハフポストUK版に掲載された記事を翻訳しました。
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