【ロンドンテロ事件】犯行現場にイスラム教徒の女性たちが集結「連帯を示すことが重要」

「これはイスラム教徒全員に対するテロ攻撃です」

イギリス・ロンドンの国会議事堂とその周辺で3月22日に4人が死亡し50人が負傷したテロ事件で、イスラム教徒の女性たちが26日、犯行現場のウェストミンスター橋で手をつないで一列に並び、犠牲者を追悼した。

テロ実行犯のカリド・マスード容疑者(52)はヒュンダイの4WD車で橋の上を歩いていた通行人に突っ込み、3人が死亡した。その後、マスード容疑者は車で国会議事堂の外で車を降り、警官を刃物で殺害した。その後マスード容疑者は警察に射殺された。

マスード容疑者は2005年から09年の間にサウジアラビアに滞在し、過激思想に傾倒した可能性があるという。

追悼集会には、女性蔑視発言を繰り返すアメリカのドナルド・トランプ大統領に抗議する団体「ウィメンズ・マーチ」のメンバーも多く参加していた。中には娘と一緒に来たという人もいる。彼女たちは犯行現場で祈りを捧げ、犠牲者を悼んだ。

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集会に参加するためサリー州から来たサラ・ワシ―ムさん(57)は、「ロンドンでこんなテロが起こるなんて、これは私の身に起こったのと同じ。これはイスラム教徒全員に対するテロ攻撃です」と語った。

「イスラムの教えでは、いかなる暴力も否定されています。今回のようなテロ行為を、私たちイスラム教徒は許すことはできません」

ロンドン中央のウェストミンスター橋で手を取り合い、ウェストミンスターのテロ事件に対する団結と、犠牲者への追悼を示すイスラム教徒の女性たち。

今回のデモはロンドンの「ウィメンズ・マーチ」が主催し、様々なバックグラウンドを持つ人たちが参加した。

参加者の中には娘と一緒に来ている人もいた。女性たちはウェストミンスター橋の上で手をつなぎ合い、連帯と犠牲者に対する追悼を示した。

サリー州から参加した、2人の子の母親アイシャ・マリクさん(34)は、「イスラム教徒だと分かる格好をしている自分としては、イスラム教が敬愛や多様性を重んじる宗教だと伝え、連帯を示すことが重要だと考えました」

サービトンから参加した医師ファリハ・カーンさん(40)は、 「22日にここで起こった事件のことを考えると、胸が張り裂けそうになりました。この場所に立ちながら、ここで殺害された人たちのことを考えると、やりきれない思いで一杯です」

23日には封鎖が解除されたウェストミンスター橋には献花が行われた。

今回のテロ事件ではレスリー・ローズさん、2人の子の母親アイシャ・フレードさん、アメリカ人観光客カート・コクランさん、マスード容疑者の車にはねられ死亡した。

その後マスード容疑者は車を降り、警官のキース・パーマーさんを刺殺した。

テロ事件の捜査は今も続いており、22日以降11人を逮捕したが、その後ほとんどが釈放された。26日には新たに30歳の男性がバーミンガムで逮捕されている。

ハフィントンポストUK版より翻訳・加筆しました。

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