ロシアの国営通信社・タス通信は8月28日、2014年ソチオリンピックのフィギュアスケート団体戦で金メダルを獲得したユリア・リプニツカヤ選手(19)が引退すると報じた。リプニツカヤの母親が明らかにした。
同通信は母親の話として、リプニツカヤ選手が2017年4月、3カ月にわたる拒食症の治療を受けてヨーロッパから帰国した際に引退を決断したと書いている。
ロシアのスケート連盟に引退の意向を伝えたというが、ロシア・スケート連盟の会長アレクサンドル・ゴルシコフ氏は、リプニツカヤ選手から「正式な引退届は受け取っていない」と説明した。
ユリア・リプニツカヤ選手は、1998年生まれの19歳。4歳でスケートをはじめ、15歳でソチ冬季オリンピックに出場した。
金メダルを獲得した女子団体では「シンドラーのリスト」に乗せ、優雅で勢いのあるスピンとミスのないジャンプで圧巻の演技を披露。自己ベストとなる141.51点を挙げた。
柔軟性を生かしたスピンが得意で、背中ごしに右足にぴたりとくっつけ高速回転するビールマンスピンが代名詞となった。体全体が1本のろうそくに見えることから、自ら「キャンドルスピン」と名付けたという。
"次世代の妖精"として、地元ロシアのメディアをはじめ、リプニツカヤ選手の活躍は日本国内でも大きな話題になった。