7月5日、九州北部の各地が記録的な豪雨に見舞われた。大雨特別警報が出た福岡、大分両県では6日未明から、自衛隊、警察、消防による救助活動が始まった。時事ドットコムなどが報じた。
救助活動は7500人態勢で、安否不明者の捜索と被害状況確認が本格化している。
冠水した道路から、ボートで救助される人たち=7月6日午前8時16分、福岡県朝倉市
■線状降水帯とは?
朝日新聞デジタルなどによると、九州北部に記録的な豪雨をもたらしたのは、積乱雲が次々と発生する「線状降水帯」だった。
コトバンクによると、線状降水帯は線上に伸びた地域に、積乱雲が次々と発生し、強雨をもたらすこと。規模は、幅20~50キロメートル、長さ50~300キロメートルに及ぶ。台風の外側に発生することもある。
線状降水帯は数時間にわたり猛烈な雨を降らせ続ける。甚大な被害をもたらした2015年の東日本豪雨、同年の広島土砂災害の原因となった。
産経ニュースは、気象庁の説明として、今回発生した線状降水帯について、以下のように報じた。
気象庁によると、5日未明にかけて列島の東海上へ抜けた台風3号の影響で湿った空気が残っていたところ、大陸側の高気圧に押されて梅雨前線が南下。前線に沿う形で東北南部から中国地方にかけての範囲で「狭い雲の流路」(同庁)ができた。そこへ太平洋高気圧の縁を回るように温かく湿った風が断続的に流れ込み、大雨を降らせる積乱雲が次々と狭い範囲に集中した。
(【九州北部で大雨】大陸側と太平洋の高気圧拮抗し前線停滞、湿った空気流入「線状降水帯」を形成(1/2ページ) - 産経WEST 2017/07/05 08:03)
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