アフリカ西部のリベリアで、海外で印刷されたあとに中央銀行に届くはずだった150億リベリアドル(約110億円)分の新札がこつ然と消えた、とアフリカ専門のニュースメディア「Face2Face Africa」などが9月19日、報じた。
ガーナのネットメディア「アフリカフィーズ」によると、印刷された新札はコンテナに積み込まれ、2017年11月から2018年8月にかけてリベリアに運ばれたという。コンテナは港に降ろされた後、中央銀行に輸送される予定だった。
当時はエレン・ジョンソン・サーリーフ氏が大統領として政権を率いており、現政権の情報相は「現政府はコンテナが到着することは知らされていなかった」と述べた。
Face2Face Africaによると、法務相は8月8日、刑事事件として捜査を始めることを発表。それを受けて、現政権はサーリーフ氏の息子や前中央銀行総裁のミルトン・ウィークス氏ら15人の出国を禁じた。
汚職対策を掲げて2018年1月に大統領に就任した元サッカー選手のジョージ・ウェア氏は、前政権関係者の関与を疑っているとみられる。
ウィークス氏はBBCの取材に対し、「新札がなくなったことについては何も知らない。このような疑惑がどこからわいて出てきたのか真相を知りたい」と話した。