大阪府淀川区に続いて和歌山県橋本市が宣言!
以前『【トランスジェンダーと大学】通称名が使えるか都内6大学に聞いてみた!』という記事で都内6大学でのLGBTへの対応を記事にしました。しかしやっぱり動くと影響力が違うよね、という一番コアな部分。「行政」です。
市民の生活に一番密着している「お役所」では、一体LGBT問題をどう取り上げているのだろう、という疑問をばっさり解決してくれたのが、和歌山県橋本市。
「レインボー、はじめました!」宣言の輪を受け継ぐ和歌山県橋本市
「行政」というくくりの中で、一番にレインボーの旗をあげたのは大阪府の淀川区でしょう。その勢いは近隣の市区町村にも強く揺さぶりをかけたハズ。
その影響を受けて立ち上がったのが、和歌山県橋本市役所、人権・男女共同推進室。こちらでは全職員対象(約800人)の研修を実施しました。その結果、橋本市のゆるキャラにレインボーフラッグを持たせたり、トイレにLGBTを象徴するシールを貼るなどの啓蒙活動を活発に開始。
様々な職員の意見を取入れながら、市民にLGBTとは何ぞやということを広めていった結果、2015年10月に施行された「橋本市男女共同参画推進条例」に、LGBTの項目をいれることが採用されたのです。
橋本市男女共同参画推進条例
こちらの条例の(性別による権利侵害の禁止)第8条には、
「何人も、家庭、地域、職場、学校その他の社会のあらゆる分野において、性別に起因する差別的取り扱い並びに性的指向及び性自認による差別は行ってはならない。」
という条例が。橋本市、カッコいい!
橋本市の取り組みは本腰をいれており、人権啓発資料展でLGBTについてのDVDを流したり、平成29年度の女性相談窓口設置のための相談員養成講座にLGBTについての講座を組み込んだり、何より今後法的に性別欄が必要ない書類については、性別欄削除を検討しているとか。
この記事を書くにあたって、橋本市の人権・男女共同推進室の平田さんからコメントを頂きましたが、今後全国の多くの自治体がこの「レインボー、はじめました!」というフレーズを使って、レインボーに染まったらいいなあ、と考えているそうです。
この条例を作る発端になったのは、今までLGBTに対する知識が全くなかった平田さんのような職員の人の行動から。個人の小さな気付きや行動が、いつしか大きな条例を作る力を生み出すきっかけになったのです。
全国の自治体の皆様、この記事を読んで下さっているあなた。誰でもこの平田さんのバトンを受け取ることは可能です。自分に出来る手段を見つけて、あなたの町にも「レインボー、はじめました!」と宣言してみてはいかがでしょうか。