トラスとレタス、どちらが長持ちするか――。
ライブストリーミングで注目を集めていた競争で、レタスがイギリスのリズ・トラス首相に勝利宣言をした。
トラス首相は10月20日に辞任を発表。イギリス史上最短の在任期間で首相を降りることになった。
トラス氏は就任後に経済政策などが物議を醸して混乱を招き、支持率が低下していた。
そういった中でイギリスのタブロイド紙・デイリースターは10月14日にレタスチャレンジをスタート。
目玉をつけた60 ペンス (約102円) のレタスと首相の写真と向かい合わせて生中継し、YouTubeチャンネルで「リズ・トラスはレタスよりも長持ちするか?」「リズ・トラスは、レタスの賞味期限10日を過ぎた後も、まだ首相でいられるか?」と煽った。
デイリースターは、レタスにさまざまな飾り付けも加え、最終的にブロンドのかつらをかぶらせた。
この中継を、トラス氏と対立する政治家も注目。
労働党のクリス・ブライアント議員は「首相や政府も混乱している」「政府不在も同然だ。レタスが国を動かす方がまだマシかもしれない」とスカイニュースに語った。
トラス首相が20日に辞任を表明した後、デイリースターはチャレンジ7日目を迎えたレタスに王冠を授け、国歌を流しながら、トラスの写真を伏せた。
そして「レタスはリズ・トラスより長持ちした」というテロップで、勝利を伝えた。
このデイリースターはレタスチャレンジは、エコノミストに10月13日に掲載されたコラムに触発されたものだと考えられている。
エコノミストはこのコラムで、トラス首相を「鉄の女」として知られるマーガレット・サッチャー元首相になぞらえて「氷山の女」と呼び、次のように指摘した。
「トラスは9月6日に首相に就任」「9月23日には、資金源のない減税とエネルギー価格高騰対策を発表して、自らの政府を吹き飛ばした」
「女王エリザベス2世の死後10日間の服喪期間を除くと、トラスが主導権を握っていたのは7日間になる」「それはおおよそレタスの賞味期限だ」
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。