大分県国東市の高齢者施設で男性3人がレジオネラ菌の感染による肺炎を発症し、90代の男性1人が亡くなった。保健所の検査で、部屋の加湿器からレジオネラ菌が検出された。大分県庁が1月19日に発表した。
時事ドットコムによると、レジオネラ菌の基準値(100ミリリットル中10個未満)の2万2000倍の菌が検出されており、大分県は感染源とみている。加湿器は加熱しない超音波式だった。
地元紙・大分合同新聞によると、加湿器が感染源となったケースは全国的にも少なく、4例目だという。
■レジオネラ菌とは?
国立感染症研究所によると、レジオネラ菌は、もともと土壌や水環境に普通に存在する。人から人への感染はない。
しかし、ジャグジー、加湿器などのエアロゾル(目に見えない非常に小さな水滴)を発生させる装置や、循環水を利用した風呂が屋内外に多くなっていることが感染機会を増やしていると考えられているという。
今回の事件発表を受けて、大分県庁は加熱しないタイプの加湿器を使う際の注意点を、以下のように列挙した。
・使用する際は新しい水を入れて使い、水のつぎたしはやめましょう。
・使用後は、タンク内の水を抜き、乾かして保管してください。
・タンクはこまめに清掃してください。
なお、レジオネラ菌は 60度以上の温度で死滅するため、スチーム式やハイブリッド式の加熱するタイプの加湿器は、レジオネラ感染症のリスクが低いという。