[シンガポール 23日 ロイター] - シンガポール首相府は、入院中のリー・クアンユー同国元首相(91)が現地時間23日午前3時18分、シンガポール総合病院で死去したと発表した。
リー氏は重い肺炎のため2月5日から入院していたが、感染症にかかり容体が悪化。人工呼吸器を装着され、集中治療室(ICU)で手当てを受けていた。
リー氏はシンガポールが英連邦自治州になった1959年に首相に就任してから31年にわたり政権を担当。建国の父とされる。数年前に政治の表舞台からは退いていたが、2011年まで閣内にとどまり、影響力を持ち続けた。リー・シェンロン現首相は長男に当たる。
報道や言論の自由、政敵らに対しては厳しい統制を加える一方、マーケットに対しては実態に則した政策を取った。明確なビジョンを持っていると評価された一方、独裁的との批判もあった。
リー・クアンユー氏の死去と、数年後とみられる現首相の退任で、シンガポールは一時代が終わりを迎えることになる。ただ、産業への影響は少ないとの見方が多い。
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