ル・マン24時間レース、トヨタが初制覇 総合優勝は1991年のマツダに続き2チーム目

中嶋とブエミは今回の勝利で、2016年「ノーパワー事件」のリベンジを果たしました。
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LE MANS, FRANCE - JUNE 17: Race winners - the #08 Toyota Gazoo Racing TS050 Hybrid of Fernando Alonso of Spain, Sebastien Buemi of Switzerland, and Kazuki Nakajima of Japan, celebrate on the podium at the Le Mans 24 Hour race on June 17, 2018 in Le Mans, France. (Photo by James Moy Photography/Getty Images)
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6月16~17日にフランス・サルトサーキットで開催されたル・マン24時間耐久レースで、日本から参戦したトヨタチーム(TOYOTA GAZOO Racing)の8号車が初優勝を達成しました。ドライバーは中嶋一貴、フェルナンド・アロンソ、セバスチャン・ブエミの3名。

日本のメーカーチームのル・マン総合優勝は1991年のマツダに続き2チームめ。日本人ドライバーの総合優勝は1995年の関谷正徳、2004年の荒聖治につづく3人目となりました。

中嶋とブエミは今回の勝利で、2016年「ノーパワー事件」のリベンジを果たしました。一方、新加入のアロンソにとっても、F1モナコGP、ル・マン24時間、そしてインディアナポリス500マイルレース(インディ500)の世界三大レースすべてに勝利する「トリプルクラウン」に王手をかける大きな勝利となりました。

レースは序盤から、最高峰クラスLMP1に唯一ハイブリッドマシンで臨むトヨタの7号車および8号車が、他をまったく寄せ付けない圧倒的なペースで展開します。

昨シーズンをもってポルシェがLMP1から撤退したためライバル不在のなか、最も恐れるべきは(過去に何度も泣かされてきた)マシントラブルやドライバーのミスだけという、逆にプレッシャーのかかるシチュエーション。しかし今回ばかりはマシン性能の差もあって、トヨタはLMP1プライベーターたちがトラブルに沈む傍らで完璧なレース運びを見せつけました。

ただ、残り約1時間半ごろに小林可夢偉の駆る7号車が予定のピットインをミスしたことで複数のペナルティを受けたのは、トヨタ同士の首位争いに水をさした格好になりました。

しかし、ワンツー体制で3位以下に10周差をつけるという圧倒的なリードの前では、ペナルティも大きな影響にならず、トヨタは18回目の挑戦となったル・マン最後の数ラップをランデブー走行で締めくくりました。

各クラスのトップ3は以下の通り

■LMP1

1位:#8 トヨタ TS050 Hybrid 中嶋/アロンソ/ブエミ組 388周

2位:#7 トヨタ TS050 Hybrid 小林/コンウェイ/ロペス組 386周

3位:#3 レベリオン Rebellion R13 Gibson ベシェ/ローラン/メネゼス組 376周

■LMP2

1位:#26 G-Drive Oreca 07 Gibson ベルニュ/ルシノフ/ピッツィトラ組 369周

2位:#36 シグナテック Alpne A440 Gibson ラピエール/ネグロン/ティリエ組 367周

3位:#39 グラフ Oreca 07 Gibson キャピレー/ヒルシ/ゴメンディ/クーニュ組 366周

■LM GTE-Pro

1位:#92 ポルシェGT Porsche 911 RSR クリステンセン/エストル/ヴァンスール組 344周

2位:#91 ポルシェGT Porsche 911 RSR リーツ/ブルーニ/マコヴィッキ組 343周

3位:#68 フォード・チップ・ガナッシ Ford GT ブルデー/ハンド/ミューラー組 343周

■LM GTE-Am

1位:#77 デンプシー・プロトン Porsche 911 RSR リード/アンロエア/キャンベル組 335周

2位:#54 スピリット・オブ・レース Ferrari 488 GTE フロー/カステラッチ/フィジケラ組 335周

3位:#85 キーティング・モータースポーツ Ferrari 488 GTE キーティング/プリークモレン/シュトルツ組 334周

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