週刊誌に不倫を報じられ謝罪した作家の乙武洋匡氏について、夏の参院選での擁立へ最終調整していたと報じられた自民党の下村博文・総裁特別補佐は「大ダメージ」と話し、擁立に慎重な姿勢を示した。
3月27日放送のフジテレビ「新報道2001」に出演した下村氏は、司会の須田哲夫・フジテレビ解説委員が、「自民党としても(乙武氏を参院選の)有力な候補の一人、目玉と見ていると思うんですが、どのように受け止めますか」との問いに、
「乙武さんは、実は道徳の副読本にも書かれているような、五体不満足の中でも人生前向きに一生懸命頑張っているという、最も好印象の高い人が、ああいうことを週刊誌でスキャンダルで書かれるというのは、大ダメージですよね。本人も政治の世界に本当にチャレンジしようかどうかということは、相当考えているんじゃないかと思いますよ」
と答えた。
「候補にしますか?しませんか?」と須田氏がたたみかけると、
「いやあ、もうちょっと状況を見ないといけないですね」
と述べた。
一緒に出演していた、平井文夫・フジテレビ上席解説委員が「実は、参院東京選挙区の候補(として自民党が検討している)なんです」と明らかにした上で「今でも『出たら勝てるんじゃないか』という人もいる。出せば勝てるかもしれない。でも出すとイメージが悪い。自民党はどっちを取るんですか」と尋ねると、下村氏は、
「今のところ、公認はまだ考えていないという状況ですね。しないかするかも含めて。これが2つ3つ、またこんな問題が出てきたらもちろん対象にはならないでしょうし、ちょっと慎重に考えます」
と、現状では擁立は厳しいとの見通しを示した。