アメリカ・フロリダ州フォートローダーデール・ハリウッド国際空港のターミナルで1月6日午後1時ごろ(日本時間7日午前3時ごろ)、男が銃を乱射し、これまでに少なくとも5人が死亡し8人が負傷した。
ブロワード郡の保安官事務所は、容疑者の身柄を拘束したと発表した。地元フロリダ州選出のビル・ネルソン上院議員はテレビインタビューに答え、逮捕されたのはエステバン・サンティアゴ容疑者だと特定した。ブロワード郡のスコット・イスラエル保安官は、一部報道されたターミナル以外の場所で銃撃があったという事実はないと述べた。
最新情報:5人が死亡、8人が負傷し病院に運ばれた。
銃の乱射は現地時間の午後1時前に手荷物受取所で起こった。「その時、容疑者に共犯がいたかどうかは確認できていない」と、ブロワード郡のバーバラ・シャリーフ郡長は語った。
銃撃を目撃したマーク・リアさんはCBSニュースに、容疑者は無差別に銃撃したように見えたと話した。「容疑者は何かを叫んだり、わめいたりはしていなかった」と、リアさんは言った。「彼は射撃訓練をしているみたいに、ただただ、引き金を引いていました」。容疑者は当局に拘束された際、素直に応じ、警察側からの発砲はなかったという。
CBSニュース:「彼は射撃訓練をしているみたいに、ただただ、引き金を引いていました」、フロリダの空港銃撃で銃撃犯を目撃した人の話
空港内部からシェアされた動画には、人々が床に身を寄せ合って泣き叫んでいる様子が映っている。この動画の終わり部分には、少なくとも1人の女性が床で血を流している状況が映っている。
フォートローダーデール空港での銃撃後、パニックになり混乱した様子
この動画の中で他の女性は、「銃弾の薬莢がそこら中に飛び散っていました」と話していた。
元ホワイトハウス報道官のアリ・フライシャーさんは、人々が逃げている現場からツイートしていた。
フォートローダーデール空港にいます。銃撃がありました。みんな逃げています。
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動画や写真から、人々が駐機場で待機したあと空港内への再入場が許可された様子が確認できる。現地時間午後2時30分ごろには、再び駐機場へ走り出てくる人々の姿が見られた。
バハマへ船旅に出かけたジーナ・エルパルドさんとその家族は、銃撃が起こった時、ミシガン州デトロイトへの帰りの便を待っているところだった。手荷物受取所の1フロア上の階で エルパルド(39)さんが夫と2人の息子とともにハンバーガーを食べていると、銃声が聞こえた。
「最初に叫び声がして、みんなパニックになり、狂ったように走り回っていました」と、エルパルドさんはハフィントンポストUS版の取材に答えた。「何が起きたのだろうと考えていると、銃声が聞こえたんです」
エルパルドさんと夫はすぐに5歳と10歳の息子たちに覆いかぶさり、彼らを守ろうとしたという。最初に頭をよぎったのは、ちょうど数日前に発生し、39人が死亡したイスタンブールのナイトクラブ襲撃事件のことだったと、エルパルドさんは語った。
「銃撃が発生したとき、私は5歳の息子に覆いかぶさり地面に伏せていました。とにかく息子を守ろうと思いました。銃を持った犯人が現れて無差別に発砲すると思ったからです」と、エルパルドさんは語った。
エルパルドさんの説明によると、エルパルドさん夫妻と2人の息子は空港職員に導かれ外へ出た。そこには他にも200〜300人の人たちがいて、警察による現場の安全確認を待っていた。エルパルドさんの息子さんたちは今も恐怖に震えているが、身体的には家族全員が無傷だという。
現場から50km弱の近距離にあるマイアミ国際空港やその他複数の空港が、安全対策を強化して警戒していると伝えた。
マイアミ国際空港では十分な警戒のため追加安全対策を講じています。すべての業務は通常通りです。
当局は、本当に緊急事態に巻き込まれている人以外は911番(緊急通報用電話番号)への通報を控えて欲しいと要請した。
フロリダのリック・スコット知事は会見で、ドナルド・トランプ次期大統領とマイク・ペンス次期副大統領にブリーフィングし、情報を共有したことを明らかにした。スコット知事は、バラク・オバマ大統領には連絡していないという。
ドナルド・トランプ次期大統領は、状況を見守っていると話した。
フロリダの悲惨な状況を見守っています。スコット州知事と先ほど話をしました。私の思いと祈りは皆様と共にあります。皆様の安全を祈っています!
フォートローダーデール・ハリウッド空港は、フォートローダーデールの中心地からおよそ3マイル(約5キロ)、マイアミから北へ21マイル(約34キロ)のところにある。この空港は、2015年の旅客数がアメリカで21番目だった。2016年の予想旅客数は2900万人だ。
#フォートローダーデール空港は現在閉鎖中で、再開の見通しは立っていません。フライト情報についてはそれぞれの航空会社にお問い合わせください
ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。