[ソウル 22日 ロイター] - 韓国の原子力発電所のコンピュータシステムが不正侵入されたことが分かった。失われたのは重大な機密データではなく、同国の原子炉23基の安全性に影響はないという。
産業通商資源省は、国内の原発は原子炉の安全性を脅かすハッカーの侵入を阻止することができると強調。同省のChung Yang-ho次官はロイターの電話取材に対し「原発の制御システムには何らリスクはない」と述べた。
電力会社の韓国水力原子力発電(KHNP)は、「社会不安を引き起こすことを狙った向きによる仕業」との見方を提示。「原発の監視システムは完全に独立しており、ハッカーらがサイバー攻撃により原発を止めることは100%不可能だ」と説明した。
インターネットでは、ハワイに拠点を置く反核グループの委員長を自称する人物がツイッターでサイバー攻撃への関与を示唆。老朽化した3カ所の原発を25日までに停止するよう求め、実現しなかった場合は盗んだ情報を公開するとほのめかした。これについて同省は、投稿内容の確認はできていないと述べた。
産業通商資源省とKHNPは、今回のハッキングと北朝鮮との関係について言及しなかった。