12月21日午後、韓国中部・忠清北道(チュンチョンプクト)の堤川(チェチョン)の建物で火災が発生した。忠清北道消防本部の発表によると、死亡29人、負傷26人だ(21日21時30分現在)。
1階の駐車場から上がった火は、8階建ての建物全体に瞬く間に広がった。この建物の外壁には、燃えやすい外装材が使われていたと確認された。
韓国キー局「SBS」によると、「ドライビット」という外装材が建物の外壁に使われた。「ドライビット」は、断熱性に優れ、値段が安くて施工が簡単なため、多用されている。
この外装材は、火にあまりにも弱く「たきつけ」と同じだという専門家の指摘もある。2015年に130人ほどの死傷者が出たソウル北部の議政府(ウィジョンブ)での火災でも、建物にはこの外装材が使われていた。この時の火災は、少人数世帯や都心の低所得層に低価格で住居を提供するため導入された「都市型生活住宅」で起きた。
韓国のケーブルテレビ「JTBC」によると、ドライビットは発泡スチロールといった可燃性素材の上に石膏やペンキを塗り重ねたもので、有毒ガスを出す致命的な短所もある。
「たきつけ」とまで呼ばれていても、この外装材が使われる理由は、結局「金」が理由だ。大理石やレンガでの仕上げに比べて、価格が最大3分の1ほど安い。
ハフポスト韓国版から翻訳・編集しました。