産経ソウル支局長、ソウル中央地検に出頭 韓国大統領への名誉毀損問題

産経新聞のコラムが韓国の朴槿恵大統領の名誉を傷つけたとする韓国の市民団体の告発を受けて、コラムを執筆した産経新聞の加藤達也ソウル支局長(48)が8月18日、ソウル中央地検の要請に応じて同地検に出頭した。
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SEOUL, SOUTH KOREA - AUGUST 15: South Korean President Park Geun-Hye speaks during the 69th Independence Day ceremony at Sejong Art Center on August 15, 2014 in Seoul, South Korea. Korea was liberated from Japan's 35-year colonial rule in 1945. (Photo by Chung Sung-Jun/Getty Images)
Chung Sung-Jun via Getty Images

産経新聞のコラムが韓国の朴槿恵大統領の名誉を傷つけたとする韓国の市民団体の告発を受けて、コラムを執筆した産経新聞の加藤達也ソウル支局長(48)が8月18日、ソウル中央地検の要請に応じて同地検に出頭した。地検は、記事作成の経緯などを加藤支局長から事情聴取して今後の措置を決める。MSN産経ニュースなどが報じた。

産経新聞では、ウェブサイト「MSN産経ニュース」に3日、「【追跡~ソウル発】朴槿恵大統領が旅客船沈没当日、行方不明に…誰と会っていた?」と題した加藤支局長のコラムを掲載した。

在韓の外国特派員らで構成する「ソウル外信記者クラブ」が14日、緊急理事会を開催し、「高い関心を持ち注視していく」ことを確認するなど、報道の自由をめぐり論議を呼んでいる。

(MSN産経ニュース「本紙ソウル支局長が出頭 ソウル中央地検 韓国大統領の名誉毀損告発で」より 2014/08/18 11:19)

このコラムは、4月の客船セウォル号沈没事故当日に朴大統領が7時間にわたって所在不明になっていたとするなど動静に疑問を投げかける記事を掲載。その中で、「証券街の関係筋」の話として、朴大統領の男性関係に触れた。新聞紙面にも同じ趣旨の記事が出ているが、男性関係には言及していない

ソウル中央地検は、加藤支局長に出頭を求めるとともに、出国禁止措置を取っていた。また、青瓦台(大統領府)の尹斗鉉(ユン・ドゥヒョン)広報首席秘書官は7日、「民事・刑事上の責任を最後まで問う」と表明していた

これに対して、産経新聞は「コラムが問題視されたことは理解に苦しむが、捜査には真摯(しんし)に応じる」とのコメントを出した。

小林毅・産経新聞東京編集局長のコメント 韓国大統領を誹謗(ひぼう)中傷する意図はまったくない。当該コラムが問題視されたことは理解に苦しむが、捜査には真摯(しんし)に応じる。韓国司法当局が報道の自由、表現の自由に照らし合わせ、公正に判断されることを期待する。

(時事ドットコム「産経支局長が出頭=大統領名誉毀損の告発で-韓国」より 2014/08/18 12:48)

韓国で日本の記者が取材・報道活動に関し検察の事情聴取を受けるのは、1993年に韓国軍将校から軍事機密を受け取ったとされたフジテレビの当時の支局長(後に執行猶予付きの有罪判決が確定し国外退去)以来となる

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