王外相、河野氏に「あなたの発言に失望」 父親に言及後
東南アジア諸国連合(ASEAN)関連外相会議に出席するためフィリピン・マニラを訪問中の河野太郎外相は7日、中国の王毅(ワンイー)外相と約50分間会談した。王氏は会談の冒頭、中国の海洋進出を牽制(けんせい)した河野氏の発言について「失望した」と批判。河野氏は「中国には大国としての振る舞いというものを身につけていただく必要がある」と反論した。
王氏の発言は、海洋進出をめぐる原則的な立場に沿ったものだが、初顔合わせであえて河野氏の父で、中国を含むアジア重視で知られる洋平・元外相を引き合いに出すことで、強い苦言を呈した格好だ。
王氏は会談で、「あなたのお父さんは正直な政治家で、歴史の話をすれば心の態度を表明した」と切り出し、洋平氏に言及。「あなたが外相になると知って、私たちの多くが期待を抱いた」と強調した。さらに「今日、東アジアサミット(EAS)外相会議であなたの発言を聞いて率直に言って失望した。発言は完全に米国があなたに与えた任務のような感じだ」と批判した。
(朝日新聞デジタル 2017年08月08日 00時16分)
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