「こんまり流」アメリカでも大ヒット 世界中をときめかせる断捨離術とは

近藤麻理恵さんの著書『人生がときめく片づけの魔法』の翻訳版がアメリカでベストセラーを続けていて、著者の名前を動詞にした「Kondoed」という言葉が、「不要なものを処分する」という意味で使われたりしている。
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Gary Houlder via Getty Images
Woman removing books from the shelf

2014年10月に発売されて以来、アメリカでベストセラーを続けている近藤麻理恵さんの著書『人生がときめく片づけの魔法』の翻訳版『The Life-Changing Magic of Tidying Up』。この本は日本の片づけ術や、カオスを引き起こすガラクタから自分自身を解放する方法についての知恵が紹介されている。

自分の身の回りのスペースを物理的にも精神的にも一新するための手助けとなるこのハウツー本は世界的なブームになっていて、これまでに30カ国以上で出版され、世界全体で200万部の売上を記録している。この本のファンたちが、整理した引き出しの写真をソーシャルメディアで共有したり、著者の名前を動詞にした「Kondoed」という言葉が、「不要なものを処分する」という意味で使われたりしている、とウォール・ストリート・ジャーナル紙で紹介されている。

実際に近藤さんの本からは誰もが心豊かな生活を送るための知恵を得ることができる。ただし、ガラクタの山を片づけることは、思っているより大変な作業になるかもしれない。この記事では、片づける時に覚えておくべきポイントをいくつか挙げてみよう。

「ときめく」かどうかを基準に持ち物を見直してみよう

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近藤式片づけの原動力はシンプルだ。それは「ときめく」ものは残して、自分にとって何の意味も持たないないものは捨てようというもの。

「私たちはなぜ片づけをするのでしょうか? 部屋や物が幸せを運んでくれるよう片づけるのでないならば、全く意味がありません。残すものと捨てるものを選ぶ一番大切な基準は、それを残すことで幸せになれるか、ときめくかどうかにあります」

この驚くほど効果的な考え方は人生にも当てはまる。悪い人間関係や有害な考え方といった不要なものは、捨てたほうがいい。

机を片づけると、性格にも良い影響がある。

机が散乱している人はクリエイティブだ、という研究結果が話題になったことがある。しかし、整頓された作業スペースに利点のあることも研究で示されている。2013年に科学的心理学会の学会誌に掲載された研究によると、片づいた机で仕事をすると健康的な食習慣が促進され、性格が寛容になる可能性があるという。

部屋が片付いているとストレスも減る。

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心理的な面からの職場環境の改善に取り組む、アメリカ心理学会オーガナイゼーショナル・エクセレンス・センターの理事長補佐のデビッド・W・バラード心理学博士は、以前に「ほとんどの人たちは慢性的なストレス状態の中で生きていて、常に『オン』の状態になっています」とハフポストUS版に語っていたが、博士によると、片づけができるようになることで「物事に集中し、秩序を保ち、ストレスを効果的にコントロールできる」人もいるようだ。

近藤さんも同じように「片づけをすると心が穏やかになります」と、The Cut誌の取材で述べている。つまり、部屋を片づければ、心も片づくということだ。

肯定的な視点でやってみる。

「必要なものや、ときめくものだけに囲まれるための片づけ」があまりにも大変だと感じたら、発想を転換してみるといい。片づけるそもそもの目的が「人生の幸せを高める」ことにあった点を思い出そう。

近藤さんは高校生の頃「いらないものを探す」片づけにこだわりすぎてストレスがたまってしまったそうだ。その経験から「もう少し賢ければ、捨てることにばかり集中すると不幸になるだけということに、ノイローゼなる前に気づいたでしょう。なぜなら選ばなければいけないのは捨てたいものではなく、残したいものだからです」と書いている

一度決めたら、捨てることには大きな解放感がある。

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近藤さんは読者に、いらないものから自分を解放することで、心理的にも精神的にもその他の面でもはるかに身軽になれると保証している。

「ときめくものだけを残しましょう。残りはすべて思い切って処分してください。そうすることで、人生をリセットして新しい生き方をスタートできます」

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

[日本語版:湯本牧子、合原弘子/ガリレオ]

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