こんばんは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。
都内自治体である狛江市が大変なことになっているので、今日はそちらを取り上げたいと思います。
狛江市幹部「職員、もう市長信用できぬ」 セクハラ疑惑
狛江市では先の定例会中、市長による女性職員に対する「セクハラ疑惑」が持ち上がっていました。
共産党系市議が入手した黒塗り公文書により疑惑が発覚し、市長が全面否定したことにより議会は紛糾します。
ところが疑惑追及のための特別委員会設置は、市長を選挙から支えてきた自公系の「市長与党会派」の反対により否決。
市長は騒動を起こしたケジメとして報酬2割カットを宣言し、幕引きを図りました。
このまま疑惑は玉虫色のままで終わるかと思いきや、市が行った追加調査によって市長のセクハラを認定。副市長や、ナンバー3である参与が市長に辞任を強く迫る異例の事態に。
そして急きょ行なわれた本日21日の市長記者会見において、追い込まれた市長は辞任を表明するかと思いきや、市による調査結果を全面否定。
「(被害を名乗り出た女性は)思い込むタイプ」「過剰反応」
などと言う信じがたい市長の発言もあり、騒動は収束する気配を見せません。
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こうなると来月6月から行なわれる市議会における対応が問われてきます。
前述の通り、先の議会では選挙の時から市長を支えた「与党会派」は市長を擁護するスタンスを取りました。
しかしながら、この事態を受けて同じ姿勢を取り続ければ、今度は批判の矛先が市議会に向かうことは避けられません。
狛江市は現市長の誕生まで、共産党系の革新市長が4期16年務めてきた経緯があり、自公会派としては念願の保守系市長を失うわけにはいかないのでしょう。
今回の疑惑追及の発端が共産党系市議だったことも相まって、「市長はハメられた」「政局・政争だ」という声もあります。
しかしながらトップが誰であれ、(少なくとも表面上は)公正中立に動く公務員の市職員たちの調査結果が示され、副市長たちまでもが辞任を公然と要求している状況においては、こうした声が説得力を持つことは困難です。
このまま市長が今の主張を繰り返し、その座に固執するのであれば、市議会側は特別委員会の設置、場合によっては強制力を持つ百条委員会の設置が必須になるのではないでしょうか。
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当然のことながら、そうなれば決着まで市政が停滞することは避けられませんし、セクハラ被害者が訴訟に踏み切る可能性すらあります。
もはや政治的に現市長が続投する方法は、自ら辞職して再出馬する「出直し選挙」をする他ないように思います。
信なくば立たず。とりわけセクハラのように
「やった本人がどう思うかではなく、やられた方がどう感じたか」
という行為については、このような疑惑・調査結果が出た時点で深刻な事態であると言わざるを得ません。
都政の一角を担う自治体の混乱が早期に収束するよう、都議の一人として注視していく所存です。
それでは、また明日。
(2018年5月21日おときた駿ブログより転載)