岩波書店は1月25日、12日に発売された「広辞苑 第七版」で、セクシュアル・マイノリティを意味する「LGBT」の説明に誤りがあるとして、お詫びの上、正しい解説文を発表した。
正しい解説文は以下の通り。
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①レズビアン・ゲイ・バイセクシャルおよびトランスジェンダーを指す語。GLBT
②広く、性的指向が異性愛でない人々や、性自認が誕生時に付与された性別と異なる人々。
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LGBTは、第七版で新たに追加され「多数派とは異なる性的指向をもつ人々」と掲載されていた。
LGBTは、セクシュアル・マイノリティのうち、女性の同性愛者を意味するレズビアン、男性の同性愛者のゲイ、両性愛者のバイセクシュアル、身体の性と自己認識としての性が一致しないことやその人を指すトランスジェンダーの頭文字をとった言葉。
LGBは、好きになる性を表す「性的指向」の概念だが、Tは「性自認」に関する言葉でのため、「性的指向」だけではLGBTの説明になっていなかった。新しい解説文は性自認についても説明されている。
発売当初、インターネット上で誤りを指摘したトランスジェンダーの遠藤まめたさんは、今回の訂正を受けて、ハフポスト日本版に対し、「間違った内容が広まることを防げたことは良かった」などと以下のようにコメントした。
「即座に対応をしていただき、ありがたい。間違った内容が広まることを防げたことは良かったです。LGBTについて言葉は広まったけれど内容についてはよく知らない、という方が多い中で起きた現象のひとつだと思うので、LGBTを含む多様性について日本社会が考えていくためのきっかけに今回のことをしていただければ」