こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
世間では仕事始めということで、今朝は斉藤りえ区議とともに
地元十条駅でご挨拶を行いました。
その後は、北区が主催する毎年恒例の「賀詞交歓会」に参加。
行政関係者や協力団体の方々が大勢集まり、ホールにて区長と区議会議長の
年頭所感を15~20分ずつ聞いた後、懇親会で新年の挨拶交流をするという行事です。
ここで今日ふと、というより式典に参加する度に気になっていたことなのですが...。
北区議会では音声認識ソフトなどでいち早く聴覚障がい者への情報保障が完備されたものの、
こうしたイベント事においては未だに手話通訳含め一切の情報保障がないんですね。
身内(?)のことなのであまり言うのもアレですけど、
少なくとも参加者のうち一人は、聴覚障がいをお持ちの方と事前にわかっているわけです。
今日の区長や区議会議長のあいさつは内容が盛り沢山だったのですが、
私「今日のスピーチ、何を言ってるかわかった??」
斉「あけましておめでとう、しかわかりませんでした。。」
まあ、そうなりますよね...。
彼女とは区立学校の記念式典などでも同席することが多いのですが、
やはり情報保障がなく、彼女はスピーチ内容を把握することは一切できません。
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こうした現状について、行政はどのような認識をしているんだろう...?
と素朴に疑問に思うのです。
1. 聴覚障がい者が参加しているという意識がない
2. そういう人がいることはわかっているが、「一人くらい仕方ない」と割り切っている
3. 対応したほうが良いと感じているものの、コストの関係でできない
4. 「区長の挨拶なんて、毎年同じだから聞かなくても良いだろう」と思っている(?!)
1番は、仮にも現職の区議会議員に当事者がいるわけですから、流石にないでしょう。
4番も、思っていても部下として言ってはいけないことなので、なさそうです。
とすると現実的にありそうなのは、2番か3番でしょうか。
気持ちは非常にわかるんです。
情報保障は対象者が少数であっても、高いコストが発生します。
実際に私がイベントを主催するときも、
「手話通訳と文字情報保障を両方やると、すごいコストがかさむ...どうしよう。。」
と正直思い悩んだりします。
特に数時間単位のイベントになれば、万単位で追加の費用がかかりますから、
行政としてもなるべく低予算で式典などの行事を済ませたいのでしょう。
確かに区議会議員一人しか対象者がいないのに、
情報保障の通訳者を入れることには賛否があるかもしれません。
それならば、予め区長が読む原稿を聴覚障がい当事者には渡しておくなど、
費用が発生しない方法で何らか対応を取ってもらえないかなあ...なんて思う次第です。
(UDトークが入ったパソコンをセットすれば解決という噂も!)
「たった一人しかいない当事者」と考えるか、
「一人でも当事者がいるのだから」と感じるか。
こうした部分にも、行政のバリアフリー社会に向き合う
本当の姿勢が問われるのかもしれませんね。
明朝は斉藤区議とともに、王子駅前に参上予定です。
それでは、また明日。
(2016年1月4日「おときた駿 公式ブログ」より転載)