駐英ロシア大使館の公式Twitterは日本時間8月16日、岸信夫・首相補佐官が「ウクライナを非難するツイートをして後に削除した」という趣旨の投稿をした。
削除前の投稿とされる画面キャプチャを添付したが、岸氏本人は同日、「私のツイートは元々存在しません。フェイクです」と否定した。
■駐英ロシア大使館が拡散した「岸氏のツイート」とは?
ロシア軍のウクライナ侵攻開始から約1週間後にあたる3月4日、ウクライナ南部のザポリージャ原発はロシア軍に制圧された。8月5日以降、同原発への攻撃が相次いでおり、ロシアとウクライナ双方が相手による攻撃だと非難している。
今回の駐英ロシア大使館の投稿は、こうした状況を受けたもの。岸氏がザポリージャ原発への攻撃を「ウクライナのミサイル」と断定し、このままでは広島の原爆投下と同じ惨事が起こると警告するという趣旨のツイートをしているとするものだった。
駐英ロシア大使館は「日本の特別顧問による削除されたツイート。何とも言うことができません」として画像を添付した。その画像には、岸氏の「削除されたツイート」されるものが写っていた。
8月11日午前11時44分のタイムスタンプで、岸氏のアカウント名で「世界は核災害の危機に瀕しています!ウクライナのミサイルは、ザポリージャ原子力発電所の上空で爆発するべきではありません。アメリカの犯罪を繰り返すな!今日が人類最後の日かもしれない…」と書かれていた。
さらに投稿には、ザポリージャ原発とされる写真と、原爆投下された広島の様子とされる写真が並べられていた。ツイート数は0、引用リツイートは1件、「いいね」は5つと表示されていた。
■岸氏は「フェイクです」と即座に否定
これに対して、前防衛相で現在は安全保障担当の首相補佐官を務める岸氏は、即座に公式Twitterで反応した。「拡散されている私のツイートは元々存在しません。フェイクです。ご訂正願います」と駐英ロシア大使館に抗議している。
【UPDATE】駐英ロシア大使館は8月17日までに該当ツイートを削除した。(2022/08/17 11:20)