「KIBO」東日本大震災で被災した酔仙酒造の日本酒、アメリカで販売へ

東日本大震災の津波で大きな被害を受けた「酔仙酒造」の日本酒「KIBO(希望)」が、9月からアメリカで販売される。
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東日本大震災の津波で大きな被害を受けた「酔仙酒造」(岩手県陸前高田市)の日本酒「KIBO(希望)」が、9月からアメリカで販売される。酒蔵が全壊した企業が、初の本格的な海外展開にこぎ着けた。8月30日、時事ドットコムなどが報じた。

9月にカリフォルニア州、10月にニューヨーク州で、180ミリリットル缶入りの純米酒を6~7ドル(約620~730円)で発売する。酔仙酒造の和田浩之販売課長は、被災後に米国のボランティア団体の支援を受けた経緯もあり、「元気になったというメッセージを伝えたい」と意欲を語った。

 

KIBOと名付けた日本酒製造・輸入業者サケワン(オレゴン州)の東部地域販売マネジャー、福田真宏さんは「ほぼ全てを失っても、希望を失わない姿に励まされた」と述べた。

 

(時事ドットコム『震災地の日本酒が米国に=「KIBO」と命名』より 2014/08/30 15:11)

酔仙酒造は、東日本大震災の津波で酒蔵が全壊する被害を受け、従業員7人が亡くなった。しかし2011年秋には、借りた工場で日本酒づくりを再会した。2012年8月には、岩手県大船渡市に酒蔵を設けて再スタートを切った。

岩手日報によると、酔仙酒造は中国への輸出実績はあるが、アメリカへの輸出は今回が初めて。今年の出荷見込みは約4万本で、来年以降も継続する予定だという。

「KIBO」の缶の裏には、陸前高田市のシンボル「奇跡の一本松」の絵と共に、復興支援のための募金を呼びかける文章も印字されている。

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