■ガイナックスとは?
「沿革」によるとガイナックスは1984年に設立。数多くのアニメ作品を手がけたことで知られる。中でもエヴァの愛称で知られる「新世紀エヴァンゲリオン」は1995年にテレビ東京系で放送されると、社会現象とも呼べるほどの人気となた。
しかし、近年では中核メンバーが次々と独立して新会社を設立する中で、ガイナックスのアニメ制作活動は停滞していた。
庵野秀明監督は2006年に新会社カラーを設立。2007年以降は同社が、「エヴァンゲリオン」シリーズの新作映画を手がけている。
■ガイナックスは現在、エヴァとは無関係
このようにガイナックスは現在は、エヴァにはタッチしていない。しかし、今回の逮捕に関して、FNN PRIMEは「“エヴァ”制作会社社長を逮捕」。スポニチは「エヴァなど手掛けたアニメ制作会社社長を逮捕」などの見出しをつけた報道が相次いだ。
こうした報道に対して5日、株式会社カラーが抗議声明を公式サイトで出した。「当該被疑者は『新世紀エヴァンゲリオン』及び『エヴァンゲリオン』シリーズ作品と全く無関係」とした上で、エヴァと結びつけた報道に「誠に遺憾であり、強く抗議いたします」として、「今後、同様の報道はお控えください」と訴えている。
■カラーの声明全文
今般、株式会社ガイナックス(代表取締役:巻智博)代表者を被疑者とする刑事事件に関する報道につきまして、『新世紀エヴァンゲリオン』及び『エヴァンゲリオン』シリーズ作品の名称を付した一部報道がされております。
『新世紀エヴァンゲリオン』を含めた『エヴァンゲリオン』シリーズ作品に当該被疑者が関与した事実はなく、当社は、当該被疑者と一切関係ございません。また、当社代表取締役、『エヴァンゲリオン』シリーズの原作・総監督等である庵野秀明及び当社取締役、同シリーズで監督・副監督等を務めた鶴巻和哉のいずれも、当該被疑者と一切の面識や関わりはございません。さらに、当社、庵野秀明及び鶴巻和哉は現在、株式会社ガイナックス及びこれに類する称号を有する法人との間に映像製作上、一切の取引関係を有しておらず、かつ、株式会社ガイナックスは、『新世紀エヴァンゲリオン』を含めた『エヴァンゲリオン』シリーズ作品について、何ら権利を有しておりません。
なお、2016年12月にご案内のとおり、当社は、株式会社ガイナックスに対して貸付金の返還を求めており、現在もなお係争中です。
上記のとおり、当該被疑者は『新世紀エヴァンゲリオン』及び『エヴァンゲリオン』シリーズ作品と全く無関係であるにも関わらず、今般一部報道において、『新世紀エヴァンゲリオン』及び『エヴァンゲリオン』シリーズ作品に関する言及のあったことは誠に遺憾であり、強く抗議いたします。関係各位におかれましては、今後、同様の報道はお控えください。これ以降、同様の事象が継続した場合、当社は、当社及び当社作品に関するブランド価値の毀損、並びに当社作品の制作に従事するクリエイターらの名誉声望に対する侵害として、法的措置を含めた対応について検討させていただくことにつき、予めご案内申し上げます。
なお、2020年6月公開予定の『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の制作及び上映について、今般事件による影響はございません。最後に、被害者にお見舞い申し上げると共に、1日も早い被害からの回復をお祈り申し上げます。
以上