もうすぐ50歳のサーフレジェンド 世界大会で優勝

サーフレジェンドのケリー・スレーターが初戦で優勝し、2022年シーズンの活躍が期待される。一方、4〜5月に開催されるオーストラリアでの大会出場には懸念も...。
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2022年のワールド・チャンピオンシップ・ツアーの初戦『ビラボン・プロ・パイプライン』で優勝したケリー・スレーター (2022年2月5日)
Tony Heff via Getty Images

これまでたくさんの記録を作ってきたサーフィン界のレジェンドが、49歳でまたも伝説を作った。

ハワイ・オアフ島のパイプラインで1月末から2月頭にかけて行われたサーフィン・ワールド・チャンピオンシップ・ツアー(CT)の初戦で、アメリカのケリー・スレーターが優勝した。

スレーターは、2月11日で50歳の誕生日を迎える。

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2月5日、大会最終日の準々決勝でのスレーターのライディング
Koji Hirano via Getty Images

今から30年以上前からCTに参戦し、92年に20歳で初めて世界チャンピオンとなった彼は、これまで11度も世界王者を経験しているサーフィン界の絶対的レジェンド。

今大会では、準々決勝で日本の五十嵐カノアを制し、決勝では地元ハワイの24歳、セス・モニーツを華麗なチューブライディングで下し、優勝を手にした。

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決勝ヒート終了後 準優勝のセス・モニーツ(左)と優勝したケリー・スレーター(右)
Brent Bielmann via Getty Images

スレーターは決勝の後、「『とにかく今の瞬間を感じ、集中しよう。もしセスに負けても楽しもう』と自分に言い聞かせたんだ。僕はサーフィンに人生を捧げてきた。苦しい時も、勝って嬉しい時も、他のたくさんの嫌なことも。でも、このときを味わいたい。これまでの人生で最高の勝利だよ」Worls Surf League(世界プロサーフィン連盟)に喜びを語った。

SNSでは、スラングで「史上最高」の意味を持つ「GOAT(Greatest of All Time)」や「キング」と彼を称賛する多くの声や、「ぼくら50代に望みをくれた」といった喜びのコメントが寄せられた。

日本の五十嵐カノアはスレーターに準々決勝で敗れたが、2022年シーズン初戦を5位でフィニッシュし、好スタートを切った。

今シーズンの活躍が期待されるスレーターだが、今後のイベントに関して懸念もある。

スレーターは自身のワクチン接種状況について公表していないが、「反ワクチン派ではないが、義務化には反対」と述べている。

4月から5月にはオーストラリアで2つのCT戦がある。同国は、ワクチン未接種を理由に、テニスのジョコビッチ選手のビザを取り消してニュースになったばかり。スポーツ大臣のリチャード・コルベック氏はスレーターの入国に関し、「ワクチンなしでは入国できません。サーファーでもテニス選手でも観光客でも誰でも同じ。これがルールです」と話していた