「諦めなければ、どんな状況でも好転あり得る」本田圭佑がワールドカップで示したこと

「僕自身にとっては、これが最後のワールドカップ」
Open Image Modal
本田圭佑
Jorge Silva / Reuters

ワールドカップ・ロシア大会の決勝トーナメント1回戦で、日本代表はベルギーに敗れた。かねてからワールドカップ優勝を目標に掲げ、そこに向かって突き進んできた本田圭佑。試合後のインタビューで「僕自身にとっては、これが最後のワールドカップ」と宣言した。

本田は試合後のインタビューで、「もう一個上のステージを、みんなに見せてあげたかった」と語った。

「2点とって、すごく良いリズムだったんで、勝ちきりたかった。それが、相手の少しラッキーなロールから、完全に向こうも自信を取り戻して、結果、我々が敗退したと......」

「ベルギーに関しては本当に素晴らしい闘いをしたし、おめでとうと素直に言いたいなと思いますし、日本に関しても、スタートで出たメンバーが2点を奪ったこと、最後まで自分たちのベストを出し切ったこと、そこに関しては本当に誇りに思ってますし、個人的にはもう一個上のステージをね、チームのみんなに見せてあげたかった。もう一個上に連れていってあげたかったと」

「同点で出るシチュエーションは、自分自身想定していましたので、あそこで結果を出せなかったことに関しては実力不足だったと。そこに関しては本当に残念に思っています」

本田選手は、記者から「ベルギーとの差」を問われて、次のように語った。

「差はね、いろんな差があったと思います、一つではなくて。ただそれを補うために自分たちの良さを出して、日本は2点リードしたわけで...。無いものを探していくサッカーではなく、きょう日本が2点取ったことに象徴されているように、日本人がどういう風にスピードや身体が強い相手と戦っていくのか、それをうまく次に活かせるワールドカップにはなったんじゃないかと思っています」

しかし、その次の大会には、出場するつもりがないという。

「なので、僕自身はこれで最後のワールドカップになるんですけど、しっかりずっと自分の思いを若い連中には伝えているんでね。ワールドカップで優勝するという自身の目標を達成できないまま、3回目のワールドカップが終わるんですけど、次の世代にバトンを渡して、次のワールドカップで優勝をと。しっかり優勝の目標をかかげて、引っ張っていく若い連中に期待したいなと思っています」

「ずっと集大成って僕は言ってきてましたし、4年後もワールドカップに出ると言うことはちょっと考えられない」

この大会で、本田選手は、日本サッカーに何を遺したのかーー。そんな風に問われ、本田選手は次のように返した。

「いろんなことを僕は、発言するタイプではあるんですけど、一番自分が示したかったのは行動。それは、今回のワールドカップで結果を出すことだと思っていたんで。全く期待されていなかったところから、いくつかの行動を起こしたことで、少しでも、日本のサッカーファンのみなさんに、諦めなければ少し物事を好転させることが、どんな状況でもあり得るんだというようなところは示せたんではないかと」

「これは自分の人生の哲学でもありますので、言ったことを、口に出したことを、とにかくやる。確かに結果が自分の思い描いた結果ではないんですけど、それでも何らかの成果は出る。その何らかの成果は示せたのではないかなと思っています」