公共の場でのヘイトスピーチなどの差別的な言動を禁じる条例が12月12日午前、川崎市議会で可決・成立した。2020年7月1日に全面施行される。議会事務局によると、刑事罰を盛り込んだ差別禁止条例は全国で初めて。
正式名称は「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」。市内の道路や公園、広場などで、特定の国や地域の出身者らに対して、拡声機やビラなどを使ってする不当な差別的言動をすることを禁止している。違反者には市長が勧告し、繰り返した場合は命令を出す。
それでも従わなければ違反者の氏名、住所などを公表。刑事告発を受けて検察が起訴し裁判で有罪になれば、50万円以下の罰金を科される。
また、ネット上でのヘイトスピーチも市内で行われたものや、市民らに関するものは拡散防止の措置を講じるとしている。
産経ニュースによると、在日韓国・朝鮮人が多く居住する川崎市内では、過去に住人らを誹謗中傷する内容のデモが頻発。2016年の「ヘイトスピーチ解消法」成立の契機となっていた。