PRESENTED BY 日本財団

かわにしみき「人生はすべて自分次第。ネガティブな言葉はネガティブな現実を生むし、ポジティブに過ごせば毎日はもっと楽しくなる」

「自分が変われば相手も変わります。まずは自分が変わるためにも、熱中できることを見つけて」
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かわにしみき

フリースクールで好きなことを追求できたから今の自分がある

「YouTubeに動画をアップしているとよくメッセージやコメントをいただくんですけど、内容を見ると、過去のわたしと同じ悩みを抱えている人が多いなと感じます」。そう語るのは、ビューティー系動画クリエイターとしておなじみのかわにしみきさん。「同じ悩み」とは不登校だ。「わたしが不登校になったのは、人間関係がうまくいかなかったから。学校に行くのがつらくて、毎日『逃げたい』の繰り返しでした」。

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学校に行けなくなったかわにしさんにとって救いとなったのが、ご両親がフリースクールを勧めてくれたこと。「家にこもっていると人と接するのがどんどん怖くなるし、一人でいると『いまごろ悪口を言われているかもしれない』とネガティブなことを考えるようになるんです。そういうマイナスのループに陥るのを防ぐためにも、外に出て人と接することは有効でした」。

しかも、全員が同じ授業を受け、同じ時間に休憩をとる学校とは違い、フリースクールは一人一人が好きに学び、好きに休める。「少ないながら友達もできたけど、お互い干渉することがなかったのですごく楽でした」。

もちろん、自分が好きなことをとことん探求できることも大きな魅力。「わたしは当時からプログラムを組んだり画像を作ったりするのが好きだったので、ほとんどパソコンの前にいるか本を読んでいるかでした」。その経験によってパソコンスキルにも感性にも磨きがかかったことが、動画クリエイターとしての成功につながっているのは間違いない。

周囲と足並みをそろえられなくても、それを個性だと認めてくれた両親に感謝

また、並行してアクターズスクールにも通ったことで、より自分らしく生きることができるようになったと、当時を振り返って分析する。

「小さいときから歌やダンスが好きだったわたしを、両親はずっと応援してくれていました。スクールには週1~2回通っていたんですけど、高い目標を持った意思が強い子ばかり集まっていたので、大いに刺激を受けたし学ぶことが多かったです。『自分の見せ方』を意識するようになったのもこのときからですね」。

フリースクールやアクターズスクールに通わせてくれた親には感謝してもしきれない。「他の子と同じように登校できなくても、『この子はこういう子なんだ』と認めてくれたことに助けられました。当時、同じ学年に不登校の子はいなくてわたしだけ。それでも、『どうしてみんなと同じようにできないの?』なんて言われなかったからのびのび過ごせた。これから親孝行をたくさんしなきゃなと思います」。

不登校に悩む学生のためにも、フリースクールの活性化を応援したい

自分が支えてもらった分、他の人に感謝の気持ちを返すことも恩返しの一つ。今回の「10億円会議キャンペーン」参加にあたってかわにしさんは、同じ悩みを持つ子どもたちの一助となりたいという思いをツイートしている。

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「わたしが完全に学校に行かなくなった中学2年生のとき、フリースクールに通っていた時期があって、当時、外に出る機会がなかったわたしにはとても貴重な時間でした。なので、学校に行けない、行きたくない子たちが気軽に行けるようなフリースクールを作って(不登校の子たちには)自分の居場所を見つけてほしい」。

なぜ、フリースクールを“作る”ことからの着手を願っているかというと、数が圧倒的に少ないから。「保育園に入れない子が大勢いるのと同じで、フリースクールも足りていない状況なんです。すべての不登校の子が安心して好きなことを学べるよう、もっとたくさんのスクールがあればいいなと思います」。

ネガティブな言葉ばかり発していると、理想的な未来は訪れない

もちろん、悩んでいる人たちのために「自分自身ができること」も日々実践している。「YouTubeでは悩み相談のコーナーも設けていて、みんなの話を聴いていて感じることですが、人間関係などの悩みを抱えている子の多くが、自分の意見や考えを相手に伝えることがすごく苦手。相談してくれた内容によってアドバイスすることは千差万別ですが、基本的には『最終的には決めるのは自分自身だよ』と伝えています」。

「決めるのはすべて自分」。これは、かわにしさん自身が過去の経験から学んだこと。「昔のわたしは、人生がうまくいかないときはすべて人のせいにしていました。誰かのせいにして、その相手を悪く言ったりマイナスな言葉を発したりしたら、どんどんマイナスに向かう一方。だけど人のせいにしている間は、自分自身が負の連鎖を引き寄せているということには気付けずにいました」。

しかし、家族が温かく見守ってくれたことで次第に自分らしさを取り戻し、ネガティブな言葉を吐く回数は減っていった。さらに、モデルとして活動をはじめてからは、プレッシャーに押しつぶされかけている姿を見かねた姉から、「頑張らなくていいんだよ」と声を掛けられたことで、肩の力がふっと抜けてさらに楽に生きられるようになったという。

「その言葉によって、気負わずに生きていると、何気ない毎日もドキドキワクワクできるものだということを思い出したんです。同時に、言葉だけで人は変わることができるんだ! ということも実感しました」。

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思えば、モデルとして認められようと肩肘張って生きていたときも、周囲と歩調を合わせられず不登校になっていたときも、うまく笑うことができなかった。

自分が好きなことを楽しむことで、周りの人を笑顔にできる

その理由の一つを、「とにかく人目が気になっていた」と分析するが、動画クリエイターとして多くの人の目にさらされる今は、当時より辛辣(しんらつ)な言葉を浴びせられることもあるのではないだろうか?

「確かにそれはあります。YouTubeはSNSの中でもダイレクトにメッセージが反映されるものだからなおさらです。でも、自分と同じ考えじゃない人がいるのは当たり前だし、誹謗(ひぼう)中傷も仕方がないこと。たまたま相手がわたしだったというだけのことだと思います」。

そうとはわかっていても、なかなか強くなれないのが人間だ。ひがみやねたみからひどい言葉を浴びせられたことで、ダメージを受けた経験がある人は多いだろう。

「人が何と言おうと、好きなことを追求できている自分に自信を持ってほしいです。自分の楽しみのためにやっていたことが、最終的に誰かの役に立つことだってよくあるし。自分自身が楽しいと感じることをしていると自然と周囲にも優しくなれるし、そのことによって周りも幸せになれるものです」。

確かに、反対に相手のために何かしようと思うと、人は無意識のうちにも見返りを求めるものだし、見返りを求めると、相手から思った通りの反応が返ってこなかったときにガッカリしたりイライラしたりが常なものだ。

自分の人生に責任を持てるのは自分だけ。判断を間違っても後から修正可能だから大丈夫

「人生はすべて自分次第。自分が変われば相手も変わります。まずは自分が変わるためにも、熱中できることを見つけてください」。

好きなことを追求する過程では、意地悪なことを言ってくる人もいるだろう。だけど、「その言葉が、あなたを思う愛ゆえに発せられているものならいいけど、そこに愛がなくて単なる妬みやひがみだったら、飲み込んだ後に砕いてしまっていいんです」とかわにしさん。

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「自分の人生に責任を持てるのは自分だけ。もちろん、たまには判断を間違うときもあるけど、間違ったことに気付いたら、気付いた時点で修正したらいいんです。わたし自身、それで人に迷惑をかけたこともあったけど、それがあったからこそ今の自分がある。そう思えるようになってから、本当に充実した毎日を過ごせています。自分次第で人生は楽しくもなるし地獄にもなる。このことに気付いてから、わたしは人生が変わりました。そして周りに感謝することも大切。上手くいっていないときは感謝が足りないときだと思って、自分自身を見つめ直すようにしています」。

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