アメリカ史上初めて、バイセクシャルだとカミングアウトしている女性知事が誕生する。
オレゴン州知事のジョン・キッツハーバー氏がスキャンダルで2月13日に辞任したことを受け、同州総務長官のケイト・ブラウン氏(54)が18日、知事に就任する。ブラウンさんは1997年に結婚して夫がいるが、自身がバイセクシャルであると公表していた。同国で、バイセクシャルを公言している州知事が誕生するのは初めて。USAトゥデイなどが報じた。
ブラウン氏は1960年、父の赴任していたスペインで生まれ、アメリカのミネソタ州で育った。ロースクール入学のためにオレゴン州のポートランドに移ってからは、この地を離れたことはない。1991年に同州の下院議員就任で政治キャリアをスタートさせ、1996年からは同州上院議員を務めた。1998年には同議会の民主党代表に就任し、2008年から、現職。議員時代は、有権者登録制度の簡略化を主導し、マイノリティの人々も投票しやすくなった。政治資金を透明化する活動も行っていた。
ブラウン氏が州知事に就任することについて、地元の活動家らは、地元のマイノリティにとって多大な影響を与えると歓迎している。ブラウンさんも同意見で、2011年には「私たちのコミュニティがただ議論のテーブルにつくことと、議論のテーブルの頂点に座ることがどれだけ違うのかを、私は見てきた」と話していた。
ブラウン氏はエッセイの中で、1992年に地元紙によって自身がバイセクシャルであることが報じられたと述べている。両親からは「レズビアンより、きつくない」と言われ、ゲイの友達からは「半同性愛者」と呼ばれた。このときブラウン氏は、「私は、どちらの側にも立っていると思っていたけれど、実際はどちらの側にも立てないんだと感じた」と記している。
これまでLGBTを公表したアメリカ州知事では、元ニュー・ジャージー州知事のジム・マッグリービー氏がいるが、2004年にゲイを公表した直後に辞任している。
オレゴン州は、ポートランド市長がゲイ、また州下院議長がレズビアンだとすでに公言しており、リベラル色の強い土地柄だ。
【関連記事】
ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています。
ハフィントンポスト日本版はTwitterでも情報発信しています。@HuffPostJapan をフォロー