「大韓航空、乗務員にウソの証言を強要」検察ほぼ確認【ナッツリターン】

大韓航空の副社長だった趙顕娥(チョ・ヒョナ)氏が、機内でナッツを勧めた客室乗務員に激しく怒り、飛行機を引き返させた「ナッツリターン」騒動で、チーフパーサーが大韓航空から虚偽の証言をするよう強要された事実が、検察の捜査でほぼ確認された。
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SEOUL, SOUTH KOREA - DECEMBER 17: Former Korean Air Lines Co. VP Cho Hyun-Ah arrives at the Seoul western prosecutors' office on December 17, 2014 in Seoul, South Korea. Former Korean Air Lines Co. Vice President Cho Hyun-ah will be questioned by Prosecutors' Office for suspicions of violating the aviation safety law in the incident when Cho allegedly ordered the chief purser of a Korean Air Airbus A 380 jet traveling from New York to Incheon to leave the plane over how nuts were served, causing the jet with 250 passengers to arrive 11 minute late in Incheon. (Photo by Chung Sung-Jun/Getty Images)
Chung Sung-Jun via Getty Images

大韓航空を運営する韓進グループ会長の娘で、大韓航空の副社長だった趙顕娥(チョ・ヒョナ)氏が、機内でナッツを勧めた客室乗務員に激しく怒り、飛行機を引き返させてチーフパーサーを飛行機から降ろした「ナッツリターン」騒動で、チーフパーサーが大韓航空から虚偽の証言をするよう強要された事実が、検察の捜査でほぼ確認された。

チーフパーサーのパク・チャンジン氏は12月12日に韓国テレビ局のインタビューに応じ、「『チーフパーサーがマニュアルを熟知しておらず、趙前副社長が怒ったが、ののしられたことはなく、自ら飛行機を降りた』と証言するよう強要された」と述べていた

ハフィントンポスト韓国版に掲載された韓国紙「ハンギョレ」の記事から。

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12月12日、テレビのインタビューに応じるチーフパーサーのパク・チャンジン氏

趙顕娥(チョ・ヒョナ)・前大韓航空副社長の「ナッツリターン」事件で、大韓航空の幹部役員を通じて、チーフパーサーや乗務員に虚偽の証言をするよう「指示」した事実が検察の捜査でわかった。検察は早ければ18日にも、趙前副社長に対し、証拠隠滅教唆と威力業務妨害などの容疑で、身柄拘束のための令状を請求することにした。

ソウル西部地検刑事5部は17日、趙前副社長への聴取の結果、趙氏が自身に不利な証拠(証言)を事前に口裏合わせしたり、噓の証言をしたりするよう指示した疑い(証拠隠滅教唆)をほぼ確認し、事前拘束令状を請求することにした。検察幹部は「大企業があらゆる方法で事件を隠匿しようとした。原則通り処理せざるを得ない事案」と話した。

検察は、大韓航空の常務が、ニューヨーク発のエアバスA380型機の機内で趙前副社長が暴言、暴行を働いた事実を把握したにも関わらず、被害者のチーフパーサーや乗務員に、国土交通部の調査に対して虚偽の証言をするようにそそのかし、このやりとりを趙前副社長に事前、事後に報告していたことも分かった。当時、機内で趙前副社長は「この飛行機は飛べないよ」などと発言していた。検察は、常務ら証拠隠滅に関与した役員も順次、任意出頭を求め、刑事処罰する方針だ。

これに先立ち、趙前副社長は午後1時50分、ソウル西部地検庁舎に任意出頭し取り調べを受けた。報道陣の質問に対し、顔を伏せて「申し訳ありません」とだけ答え、時折涙を見せた。

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一方、チーフパーサーのパク・チャンジン氏は12月17日、テレビに出演し、趙前副社長が14日に自宅を訪れて残していった謝罪文を公開した。手帳の1ページを切り取って、手書きで「直接お会いして謝罪を申し上げるつもりでしたが、お会いできませんでした。申し訳ありません」と書かれていた。

【補足】2015/12/21 14:35

当初の記事で「ニューヨーク発A380便」とありましたが、正確には「ニューヨーク発のエアバスA380型機」でした。

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