東京オリンピック・パラリンピックの招致活動めぐる贈賄疑惑について、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長が1月15日午前11時から開いた記者会見は、質疑応答を受け付けずたった7分ほどで終わった。
竹田会長が冒頭説明だけで退出すると、記者会見の場は紛糾。報道陣が質疑応答を求めたが、JOC側は「フランス当局が調査中のため」と繰り返した。
「フランス当局が調査中」
「契約に関していかなる意思決定プロセスにも関与していない」「現在調査中のフランス当局に全面的に協力する」
竹田恒和会長が、用意されたコメントを読み終えると、進行役の柳谷直哉広報企画部部長が記者会見の終了を告げた。質疑応答を受け付けず、わずか7分で終了となった。
竹田会長の退出後、質疑応答を求める報道陣に対して、柳谷部長は「竹田会長が、先日発表した書面に加えて、事実を直接説明したいということで開催した」と会見開催の経緯を説明。
その上で、質疑応答がなかった理由について「フランス当局が調査中の案件のため、慎重に検討した結果、現在お伝えできることを口頭でお伝えするのみが適切との判断にいたった」と述べた。
会見開催を決めた当初は、質疑応答も含めて検討していたというが、前日14日午後、冒頭発言のみにすると決めたという。今後の会見の予定について問われると、柳谷部長は「今は進捗がないので、会長から事実だけをお伝えした」と言うに留めた。
報道陣からは、質疑応答がない理由を何度も尋ねられたが、「フランス当局が調査中のため、慎重に協議した結果だ」と繰り返すだけだった。