内定をもらった学生のうち6割以上が辞退する...? 就職大手リクルートキャリアの調査で学生の今どきの就活事情が明らかになった。
調査は、2018年春に卒業予定の大学生を対象に実施。10月2日から6日にかけて、同社の就職情報サイト「リクナビ」の利用している大学生計1529人から回答を得た。
就職活動で企業から内定をもらった学生のうち、1社でも内定を辞退した割合を示す「内定辞退率」を調べた。
内定辞退率は10月1日時点で64.6%で、同社が集計した過去6年間で最も高かった。
過去の同時期と比べると、2017年卒より3.8ポイント、16年卒より1.9ポイントそれぞれ増えている。
内定辞退率は、不況で採用が減ると下がる。一方で、景気が回復すると求人が増えるため、上昇する傾向がある。学生の売り手市場で就職先の選択肢が広がる一方で、中小企業など新卒確保が厳しくなっている模様だ。
リクルートキャリアは、共同通信の取材に対して「企業が例年より内定を多めに出した結果、2社以上から内定を得た学生が増え、辞退率が上がった」と分析している。
この調査結果がニュースで取り上げられると、Twitter上で「そんな時代が来るなんて」「すごい」と内定辞退率の高さに驚く声が広がった。
一方で、「最終的に1社しか入れないのに何十という会社にアプローチをかけないといけない流れも問題では」と就活制度を疑問視する人もいた。