11月11日に両国国技館で行われた「THE CLASSIC ROCK AWARDS 2016 + LIVE PERFORMANCE」について、ジャムセッションに参加すると告知されていたジミー・ペイジ氏の演奏が実際にはなかったことについて、主催者のKLab Entertainmentが14日、謝罪した。ジミー・ペイジ氏の演奏目当てで訪れたファンが「詐欺だ」と主催者側に抗議していたが、同社は返金はしないとしている。
小説家の平野啓一郎さんも顛末についてTwitterで報告している。
日本で初開催された「CLASSIC ROCK AWARDS 2016」では、この1年に活躍したロックアーティストを表彰するイベントと、ロック・レジェンドたちによる「夢の響演」によるセッションという2部の構成。最も高い席では30万円の高額チケットが販売されていた。
イベントには、ジョニー・デップ、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジ、チープ・トリックら多数の出演者が参加。特に、ジミー・ペイジ氏についてはポスターに大きく名前が書かれるなど、「目玉出演者」との位置付けで、演奏にも参加すると告知されていた。しかし実際には2分程度の登場で、演奏に参加することはなかったという。
主催したKLab Entertainmentは以下のように経緯を説明し、謝罪。一方で、「単独コンサートではなく、多数の出演者によって構成されるイベント。チケット代金の返金は出来かねます」と説明した。
ジミー・ペイジ氏の演奏を本イベントの目玉として予定しており、当日ギターとアンプの用意をしておりました。ところが本番直前に、ジミー・ペイジ氏の意向により、演奏が行われませんでした。演奏が行われなかった理由について、ジミー・ペイジ氏側に問い合わせをしておりますが、現在のところ回答を得られておりません。
このイベントは、世界的なロック雑誌とWeb媒体である「クラシックロック」誌が主催する、ロック界のアワードの1つ。2005年にロンドンで初開催されてから今年で12回目となり、今年が日本での初開催だった。
KLab Entertainmentの親会社にあたるKLab社は、イベント発表時にビジネスモデルについて、以下のように発表していた。
購買力のある中高年をターゲットにしたコンサートは、流行に左右されること無く安定しているため市場が拡大しています。
(ロック界最高峰のアワード 第12回 「CLASSIC ROCK AWARDS」11月11日に初の日本開催が決定 | ニュースリリース | KLab株式会社より 2016/05/31)
▼ジミー・ペイジ氏
ジミー・ペイジ氏は1968年に結成されたイギリスのハードロックバンド、レッド・ツェッペリンのギタリスト。
2015年にも新作のプロモーションのために来日し、広島平和記念公園を訪れ、被爆者を追悼していた。レッド・ツェッペリンは1971年の来日時に広島市でチャリティーコンサートを公演。売上金700万円を被爆者のために寄付していた。