「ジハーディ・ジョン」覆面男の身元特定、その生い立ちとは【ダーイシュ(イスラム国)】

過激派組織ダーイシュ(イスラム国)のメンバーとして人質事件の動画に何度も登場し、ナイフを手に脅迫した「ジハーディ・ジョン」の呼び名で知られる覆面の男が特定されたと2月26日、イギリスBBCやアメリカ「ワシントンポスト」紙が報じた。
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過激派組織ダーイシュ(イスラム国)のメンバーとして人質事件の動画に何度も登場し、ナイフを手に脅迫した「ジハーディ・ジョン」の呼び名で知られる覆面の男が特定されたと2月26日、イギリスBBCとアメリカ・ワシントンポスト紙が報じた。イギリス情報当局やアメリカ連邦捜査局(FBI)も身元を特定しているという。

覆面の男は、ロンドン西部に居住していたイギリス人イスラム教徒のモハメド・エムワジ容疑者。クウェート生まれの27歳で、ロンドンの中流家庭の多い地域で育ち、市内の大学でコンピュータープログラムを学んだ。大学卒業後、2012年にシリアへ渡航し、ダーイシュに参加したとみられる。NHKは、経緯を以下のように伝えている。

男はロンドンの大学を2009年に卒業後、友人とタンザニアを訪れた際に身柄を拘束され、解放後、イギリスの情報当局からイスラム過激派組織「アッシャバーブ」が活動するソマリアへ渡ろうとしたと疑われ、事情聴取されたということです。これについて男は、ロンドンの人権団体に相談したということです。
この団体の担当者の話として、男はその後、出生地のクウェートに行き、仕事と結婚をしようとしたものの、2010年手続きのためロンドンへ戻った際、再び一時拘束され、クウェートに向かえなかったため、「ロンドンでまるで囚人のようになったと感じた」と話していたと伝えています。

米英メディア 黒い覆面の男特定と報道 NHKニュースより 2015/02/27 05:26)

これまで覆面の男ではないかとされていた「元ラップ歌手」とは別の人物。BBCによると、イギリスの情報当局は早い段階から、男がエムワジ容疑者だと把握していたものの、作戦上の理由から明らかにしなかったと見られる。

イギリス警察は26日、「対テロ捜査を継続中の現時点で人定は明らかにしない」との談話を出した。

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