アメリカのジョン・F・ケネディ元大統領が1963年11月22日、遊説中のダラスで暗殺されてから50年になる。アメリカでは11月20日、オバマ大統領夫妻、クリントン元大統領夫妻らが墓地を訪れ、故人を偲んだ。
同夜に開かれた晩餐(ばんさん)会で、オバマ氏は「彼が私たちの心に残っているのは、アメリカ人らしさを体現していたからだ」などと述べ、悲劇的な死去から半世紀経った今も、国民から愛され続けるケネディ氏をたたえた。
(朝日新聞デジタル「オバマ大統領「米国人らしさを体現」 JFK暗殺50年」より 2013/11/21 15:04)
暗殺事件を巡っては、政府の調査委員会が実行犯のオズワルドによる単独犯行を結論づけたが、いまだに軍需産業、CIAなどを黒幕とする陰謀論も多くささやかれている。
大統領暗殺をめぐっては、オズワルドが2日後、ダラス警察署内でナイトクラブ経営者の男(4年後病死)に射殺されたため、“口封じ”をされたとの見方が依然強い。
オズワルドは銃撃をダラスの教科書倉庫ビル6階、大統領の右斜め後方から行ったとされるが、暗殺シーンをとらえていた8ミリ映像「サプルーダー・フィルム」では大統領が頭を後ろにのけぞらせているシーンがあり、前方からの銃撃をうかがわせる。遺体頭部の状況をめぐって緊急治療を行った医師らの証言と委員会報告にも食い違いがある。事件の複数の目撃者らも数年以内に不審死をとげた。このため、犯行の背後には、オズワルド以外の“真犯人”がいるとみる米国民は多い。
(MSN産経ニュース「【ケネディ暗殺50年】単独犯行説に疑問 米社会に今も影落とす」より 2013/11/21 20:14)
暗殺時の模様は、一般人が偶然撮影していた、いわゆる「ザプルーダー・フィルム」と呼ばれるものが有名。当時の古いカメラで手持ち撮影していたため、コマ数が少なく、ブレが激しいが、このフィルムをデジタル補正したものがYouTubeにアップロードされている。
暗殺されたことで英雄視されているわけではなく、ケネディ元大統領の功績を評価する調査結果もあるという。
10月に発表されたバージニア州立大学の世論調査結果によると、実績としては(1)キューバでのソ連のミサイル配備に立ちはだかり、危機を回避(2)アフリカ系への差別撤廃へ公民権法案を議会に提出(3)月への有人飛行計画の推進-などが、高い評価を受けている。
一方では、ベトナム介入に対する批判もある。ピッグス湾事件では反カストロ分子のキューバ侵攻を援助したが、失敗している。
(MSN産経ニュース「【ケネディ暗殺50年】激動の時代 国民を鼓舞」より 2013/11/21 21:23)
今でもアメリカの国民に愛されるのはなぜなのか。王室のないアメリカにおいて、「皇太子のような存在」なのだという。
「王室がない米国にあって、ケネディ氏は皇太子のような存在で、若々しい新世代の指導者だった。米国の輝かしい未来へ向け『ニューフロンティア政策』を掲げ、国家と国民を勇気づけ鼓舞した。米国を正しい方向へ向かわせる潜在性が突如、暗殺で失われ、喪失感は完全に消えていない」
(MSN産経ニュース「【ケネディ暗殺50年】激動の時代 国民を鼓舞」より 2013/11/21 21:23)
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